豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は時間外から売り優勢。バイデン米大統領が、高騰するガソリン価格に対応するために、米国内で免税期間の導入を議会に求める方針と伝わったため。一時1バレル=101ドル台まで下落(6月22日)。
・5月分の豪雇用者数は6.06万人増と予想の2.5万人増を大幅に上回る。失業率は前月とおなじ3.9%に留まったが、労働参加率が66.7%(前月66.3%)へ上昇。過去最高となった(6月16日)。
・2022年1‐3月期の豪賃金指数(前年比)は+2.4%と前期(+2.3%)を上回る。しかしRBAの目標とする3%には届かず。6月15日に公正労働委員会が最低賃金の5.2%引き上げを発表。これにより賃金指数の伸びも加速しそうだ。
・6月7日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.40%)を上回る0.50%の利上げを実施。今後も大幅利上げの可能性がある。
・4月27日発表の豪2022年1‐3月期 消費者物価指数(CPI)は前年比+3.7%(トリム平均)とRBAの目標レンジ(2~3%)を突破。市場の予想(+3.4%)を大きく上回る結果となった。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は米経済減速への懸念で上値が重い
昨日は、米国の債券利回りが大幅に下落したことで米ドル/円が下落。さらに、米政権によるガソリン免税の可能性が意識され、原油価格が大幅に下落したことで資源国通貨である豪ドルは主要通貨の中では弱い部類に入り、豪ドル/円は一時93円台まで下げ幅を広げた。本日は豪州の経済指標の発表は予定されていない。市場の注目が米国経済の行方となっていることから、米国経済の減速への懸念が強まっている現状では、資源国通貨である豪ドルの上値は抑えられやすい。米経済指標で市場が楽観的になれる結果が出るまでは豪ドル/円の上値は重そうだ。
個別の想定シナリオ
■米経済減速懸念
⇒資源需要減退予測強まる
⇒資源国通貨である豪ドルにはネガティブ要因
⇒豪ドル/円の上値は重い
チャート分析
今後の注目材料
米経済指標の結果
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは曇り。7時に豪ドル/円のRSIで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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