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FX/為替予想 オーストラリア総選挙の結果は豪ドル相場に大きく影響するか?「なっとく 豪ドル見通し」戸田裕大

こんにちは、戸田です。

本シリーズでは、オーストラリアのマクロ経済政策などをもとに、豪ドルの現状や相場見通しについてお伝えしていきます。豪ドルの通貨売買のご参考にして頂ければ幸いです。

第18回目は「オーストラリア総選挙の結果は豪ドル相場に大きく影響するか?」です。

順を追ってご説明いたします。

目次

1.豪ドル相場の定点観測
2.庶民層に軸足を置くアンソニー・アルバニーズ首相
3.豪ドルは0.70~0.73のレンジ想定

1.豪ドル相場の定点観測

まずは現在の豪ドル相場について状況を確認していきます。

豪ドル関連情報の一覧表
豪ドル関連情報の一覧表

AUD/USDはこの2週間で100pips上昇し、執筆時点で1AUD = 0.7119USDとなっています。アメリカの引締め的な金融政策によって米ドル買いが強まる中で、一時豪ドルは0.6829まで下落する局面も見られましたが、足もとの米ドル高が一服する局面でしっかりと買い戻されており、ある程度の底堅さも見せています。

AUD/USDチャート、日足
AUD/USDチャート、日足

AUD/JPYはこの2週間で1.30円下落し1AUD = 90.91円となっています。ドル/円が131円台から127円台まで下押しましたので、この影響を大きく受けた格好です。豪ドル/円の半分はドル/円で構成されていますので、やはりドル/円の動きにも注目していく必要があります。

AUD/JPYチャート、日足
AUD/JPYチャート、日足

総合的なコモディティの価値を示すBCOM(Bloomberg Commodity)は2週前比で0.64%上昇しています。コモディティ価格が引き続き上昇している点は資源国通貨の豪ドルにとってプラスです。ウクライナの港湾都市マリウポリが陥落したとはいえ、すぐに戦争が終わる様子は見られていませんので、地政学リスクの低い豪ドルが選好されやすいと見ることもできます。

BCOMチャート、日足
BCOMチャート、日足

豪ドルのIMM通貨ポジションは2週前比でネット▲15,946となり、ネット▲44,462枚となりました。直近1年間は最大で100,000枚前後までネットショートが膨らむ局面も見られましたので、豪ドル先安観が強まれば、投資家はもう一段、売りを仕掛ける余力があることには留意しておきましょう。

2.庶民層に軸足を置くアンソニー・アルバニーズ首相

さて先週末、5月21日土曜日にオーストラリアの総選挙が行われました。3年に1度の総選挙では151の下院議席の過半数を獲得した勢力が、首相を立て政権を担うことになっています。

日本時間の5月23日17:30時点で、オーストラリアのAEC(Australian Electoral Commission)オフィシャル選挙ページを参照すると、下院151議席のうち最大野党の労働党が75議席を獲得しています。76議席に達すれば労働党単独で過半数を確保できますが、このまま1議席足りなければ連立を組む形で労働党が中心となり政権を樹立する見込みです。

オーストラリア下院の選挙結果速報
オーストラリア下院の選挙結果速報

したがって労働党の現党首を務めるアンソニー・アルバニーズ氏(以下、アンソニー氏)が5月23日からオーストラリア首相を務めます。

選挙対策ページを参照すると、アンソニー氏はシドニー西部の公営住宅でシングルマザー(マリーアンネ氏)に育てられたそうです。先行きは見通しづらかったそうですが、母親であるマリーアンネ氏は「私の人生よりもあなたの人生が良くなるよう」にと願っていたそうで、これが現在のアンソニー氏の政治信念に繋がっています。ようは「オーストラリアを今よりも少しでも良くしたい」、これがアンソニー氏の政治信念です。

選挙公約をみていくと、メディカルケアの強化、地域雇用の創出、安価なチャイルドケアの導入、製造業の国内回帰など、オーストラリアの庶民層に軸足を置いた政策が目立ちます。こういった点からも、アンソニー氏の一貫した政治信念が見てとれます。

オーストラリア経済への影響でいくと、現時点ではさほど変わらないと思います。アメリカ同様に対中姿勢については国民レベルで反感が強まっていますのでアンソニー氏も対中強硬姿勢を貫かなければ政治基盤が揺らいでしまいますし、現在のオーストラリア経済は資源輸出で潤っていますので、そこまで躍起になって何かを変える必要もないでしょうから、特段の変化なしと見ています。

ですから豪ドルへの影響と言うところでいくと現段階では、そこまで意識しなくて良いと考えます

3.豪ドルは0.70~0.73のレンジ想定

さてここから相場の見通しに入っていきます。

なお直近のRBAスタンスや、経済状況については2週間前と変わっていませんので、ご関心ある方はこちらをご参考ください。

まずは以下に目線を記しています。オペレーションは臨機応変に行うべきものですから、あくまでご参考までにお願いします。

豪ドル相場予測

まずは対ドルですが、現時点で特筆すべきトレンドは出ていません。どちらかと言えばじり安傾向ですが、コアレンジは0.70~0.73あたりで見ています。米ドル高も一服し、新たな材料待ちの展開になると思いますので、想定レンジを設けて、高いところを売って、安いところを買うことで、オペレーションで利益を残していければと考えています。ようはレンジ想定ということです。

オーストラリアの強いファンダメンタルズから言えば上値余地は残されていると思います。したがって、長い軸で勝負をするのであれば買いから入って行く方が良いと考えます。

AUD/USDチャート、日足
AUD/USDチャート、日足

AUD/JPYはドル/円次第になりますので、ドル/円をみていきます。ドル/円の目先のポイントは127.00円を割り込むかどうかでしょう。ここをクリアに下抜けてくる場合には短期的に125円の後半までの下押しを見ておきたいです。

ただし125円よりも下にズルズルと切り下げていくような円が好んで買われる材料はありませんので、下は、数週間~数ヶ月の軸で見れば押し目買いのチャンスと考えます。AUD/USDのレンジ0.70~0.73と、ドル/円のレベルをみつつ、下がったところは押し目買いで攻めていきたいと考えます。

USD/JPY 4時間足
USD/JPY 4時間足


本日は以上となります。

引き続き、みなさんのお役に立つ記事を作成してまいりますので、応援して頂けますと幸いです。

戸田裕大


<参考文献>
豪ドルチャート、IMM通貨ポジションデータ:外為どっとコム
BCOMデータ:Investing.com
オーストラリアの選挙委員会:https://www.aec.gov.au/
アンソニー・アルバニーズ氏の選挙対策ページ:https://anthonyalbanese.com.au/

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株式会社トレジャリー・パートナーズ 代表取締役 戸田裕大 (とだ・ゆうだい)氏
代表を務めるトレジャリー・パートナーズでは専門家の知見と、テクノロジーを活用して金融マーケットの見通しを提供。その相場観を頼る企業や投資家も多い。 三井住友銀行では10年間外国為替業務を担当する中で、ボードディーラーとして数十億ドル/日の取引を執行すると共に、日本と中国にて計750社の為替リスク管理に対する支援を実施。著書に『米中金融戦争─香港情勢と通貨覇権争いの行方』(扶桑社/ 2020 年)『ウクライナ侵攻後の世界経済─インフレと金融マーケットの行方』(扶桑社/ 2022年)。
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