豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・豪2021年第4四半期 消費者物価指数(CPI)は前年比+2.6%(トリム平均)と豪中銀(RBA)の目標レンジ(2~3%)の中央値を突破。2022年第1四半期CPIは4月27日発表。
・RBAがCPIのほかに注視するのが賃金指数。この賃金の伸びが前年比3%を超えるのをRBAは目安にしている。2021年第4四半期前年比+2.3%(最新)。
・4月5日のRBA理事会で政策金利は0.10%で据え置いたが、声明文からインフレの高騰に対して「忍耐強く対応する」の文言が削除された。
・3月分の豪雇用者数は1.79万人増と堅調ながらも予想の3.0万人増を下回る。
・中国、一部都市ロックダウンにより景気回復が遅れる可能性浮上。上海市のロックダウンは全面解除まで少なくとも数週間はかかる見通し。感染拡大に歯止めがかからず、4月22日からは外出規制がさらに厳しくなった。解除の目途はたっていない。(4月24日時点)。
・WTI原油価格は供給不安は残るものの、欧米株の大幅安を背景に一時1バレル=101ドル台まで下落(4月22日)。
・豪10年債利回り、3%台で推移中(4月22日)。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は介入警戒で下落。この下落はあくまで調整
4月22日の円相場は「協調介入」に対するヘッドラインに振り回された。豪ドル/円は一時4月12日以来の92円台まで下落するなど、大きく調整が入った。今週は27日に豪2022年第1四半期CPI、28日に日銀金融政策決定会合(日銀会合)と注目度の高い指標の発表が日豪で予定されている。金融市場では今回の豪CPIは近未来(6月が優勢)の豪利上げ時の利上げ幅(0.15%か0.40%か)を予想する機会ととらえられている。一方で日銀会合では金融緩和の維持を確認する場ととらえられている。若干期待が先行しているが、豪は利上げ、日銀は緩和継続が市場の基本路線となっている。また、日銀が4月27日まで連続指値オペの実施を公表していることから、日本の金利は上がらない(日銀が上げさせない)。
豪ドル高、円安の基調は当面変わらなそうだ。
個別の想定シナリオ
■豪金利の先高観
⇒日本の金利は上がらない
⇒豪ドル買い、円売りの材料
⇒豪ドル/円は底堅い
チャート分析
今後の注目材料
コモディティ価格動向
日豪10年債利回りの乖離
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。豪ドル/円のボリンジャーバンドで、7時に買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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