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FX/為替見通し「豪ドル円は四半期CPI次第では利上げ幅アップも?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年04月23日

週刊為替レポートハロンズ 豪ドルNZドル

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

目次

 

豪ドル/円は四半期CPI次第では利上げ幅アップも?

今週の振り返り

前週から続く円安の流れが継続。20日にはドル/円が2002年4月以来の129円台まで上伸したこと、日銀の緩和姿勢が改めて意識されたことで円全面安となったことから、豪ドル/円は95円台、NZドル/円は87円台と、ともに2015年6月以来となる水準まで上値を伸ばしました。
21日に発表されたNZの2022年1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+6.9%(前回:同+5.9%)と約32年振りの水準までインフレが加速しました。ただ、予想が同7.1%と高かったことから、指標発表後にNZドルは売りで反応。NZドル/円は米ドルが対資源国通貨で大きく買い戻されたこともあり、86円台前半まで売りに押される結果となりました。豪ドル/円も21日以降は急ピッチで進んだ円安の流れが一服したこと、週末の日曜日にフランス大統領選の決選投票を控えていることもあり、94円台半ばでの推移となっています。(執筆時)

豪四半期CPIで今後の金融政策のスピード感を占う

来週の注目は何といっても27日の豪2022年第1四半期CPIとなります。4月5日に行われたRBA理事会の声明文から「忍耐強く待つ」というワードを削除。代わりに「今後数カ月のCPIや賃金の結果が重要」と、RBAはこれまで慎重派からタカ派に舵を切りました。そのため、市場では6月の0.25%利上げは織り込み済みです。今回のCPIの市場予想値はRBAが重視する基調インフレ率(トリム平均と加重平均を足して2で割る)(前年比)が3.35%と、予想通りとなればついにRBAが中期的な物価目標とする2~3%のレンジを上抜けることになります。予想を上回る結果となった場合には、利上げ幅が0.25%ではなく0.4%(現在の政策金利が0.1%なので0.4%利上げで0.5%にする)になる可能性も強まってくると思います。反対に基調インフレ率の結果が3%を下回った場合は、0.15%利上げに留まる可能性が浮上して、豪ドル/円は一旦は失望売りとなることが考えられます。今後のRBAの金融政策を占う上でも今回の四半期CPIには要注目となります。

日銀金融政策決定会合で円売り再開?

今回の円全面安は、米国をはじめとした主要国は金融引き締めに舵を切ったのに対して、日本は引き続き金融緩和を継続するといった金融政策の差が意識されたことから起こっていることです。そういった面からみて、28日の日銀金融政策決定会合とその後の黒田日銀総裁の定例記者会見に注目が集まります。ただ、黒田総裁は11日にも「必要があれば、追加的な金融緩和措置を講じる」と改めて金融緩和方針を強調しています。金融政策の変更はもとより、日銀の目的である物価の安定に向けて金融緩和継続というトーンも変わらないと思います。仮にその通りとなった場合には、円売りが再開して、豪ドル/円は100円、NZドル/円は90円を目指す動きになるのではないでしょうか。

テクニカル的には

豪ドル/円は今週の引け値次第で方向感が変わってきそうです。週足(右チャート)を見ると1月10日週以降、11連騰していることがわかります。仮に今週の引け値が93.409円(今週の始値)を割れて陰線引けとなれば、一旦調整が入りそうです。その場合の下値目途は日足・一目均衡表(左チャート)の基準線(紫線)や3月31日安値の90.76円前後となりそうです。上値は4月20日高値の95.74円前後が近い上値目途として意識されそうです。その上の水準では2015年6月9日~25日に上値を抑えた96.00円付近、そして同年6月3日高値の96.99円(97.00円付近)がレジスタンスとして意識されそうです。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表(左)、週足チャート・一目均衡表(右)】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:92.00-97.00、NZD/JPY:84.00-87.00

4/25 週のイベント:

04/27 (水) 10:30 豪 1-3月期四半期消費者物価(CPI)(前年同期比)
04/28 (木) 07:45 NZ 3月貿易収支
04/28 (木) 10:00 NZ 4月ANZ企業信頼感
04/28 (木) 10:30 豪 1-3月期四半期輸入物価指数 (前期比)
04/29 (金) 10:30 豪 1-3月期四半期卸売物価指数(PPI)(前年同期比)

一言コメント:

運動不足の解消を目的に、昼休憩の時間に散歩をしています。今週火曜日は愛宕神社の出世の石段を登ってきました。86段ある石段なのですが、とても急で上るのは大変。下りは転げ落ちないように気を付けました。翌朝、心地よい軽い筋肉痛となりました。 同じ日に、当社の筋トレ大好きテクニカルアナリスト・宇栄原(@gaitamesk_ueha)君が腹筋ローラーを持ってきていたので、拝借して腹筋を3回!そっちは1日半後の水曜夜にきました…しかし3回で筋肉痛になるとは…宇栄原トレーナーのアドバイスを聞いて徐々に回数を増やしていこうと思います。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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