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FX/為替見通し「豪は一歩ずつ足場固め。NZは四半期CPI次第で利上げ加速?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年04月16日

週刊為替レポートハロンズ 豪ドルNZドル

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

目次

 

豪は一歩ずつ足場固め。NZは四半期CPI次第で利上げ加速?

今週の振り返り

豪ドル円は92円台半ば、NZドル円は85円付近で週初を迎えました。11日には黒田日銀総裁が金融緩和策の継続と「必要があれば、追加的な金融緩和措置を講じる」と改めて強調したことで円売りが加速。12日に発表された米CPIが40年振りの高水準であったことや、FRB高官から5月の0.50%利上げの期待を高める発言が続いたことから円安が加速。13日には米ドル円が2002年5月以来の126円台に乗せるなど円安が加速した。豪ドル円は94円手前、NZドル円は円安加速前のRBNZの影響もあり86円台半ばまで上伸しました。13日には、ほとんどの市場参加者が0.25%の利上げを予想している中で、NZ準備銀行(RBNZ)が政策金利を0.50%利上げしたことでNZドルが買われる場面も見られましたが、買い一巡後は材料出尽くしでNZドルは売り優勢に。一時85.01円と11日の安値に接近する場面も見られました。豪ドル円は、14日に発表された3月分の豪雇用統計の予想よりも弱い結果を受けて93.12円付近まで売りに押される場面もみられました。ただ、日銀の金融緩和政策継続に対して、豪準備銀行(RBA)、RBNZはともに金融引き締め政策に舵を切っているため、豪ドル、NZドルの下落は限定的なものとなりました。

豪雇用統計は悪かったのか?

14日に発表された豪3月雇用統計は雇用者数が1.79万人増と予想の3.0万人増には届かず。失業率、労働参加率も4.0%、66.4%と予想(3.9%、66.5%)を下回る結果となりました。ただ、しっかりと内容を見ると、失業率は前月と並んで過去最低(低失業率が良い)となっていますし、労働参加率も前月に続き過去最高となっています。決して悪い結果ではないが、「今回の豪雇用統計の結果が、RBAの利上げ開始時期の前倒しに繋がる結果ではなかった」というだけの話です。今後発表される、豪四半期消費者物価指数(4月27日)や賃金指数(5月18日)などの経済指標の結果を確認して、一歩ずつ利上げに向かって足場を固めていくことになるでしょう。そういったことからも、来週19日に公表されるRBA議事要旨(4月5日開催分)において、RBAがどの程度タカ派に傾倒しているのかを読み解きたいところです。

NZドルの底堅さは続く。四半期CPIで次回の利上げ幅を占う

13日にRBNZは市場予想の0.25%を上回る0.50%の利上げを実施し、政策金利を1.50%にしました。短期金利市場では約80%の確率で0.50%の利上げを織り込んでいたと言われており、発表直後には買われたNZドルは、その後は材料出尽くしから売り優勢となり、週初に記録した今週の安値に面合わせする格好となりました。ただし、対日本円にしても、対米ドルにしても、政策金利面から見るとNZドルが買われやすい状況に変わりはないです。ウクライナ情勢の混迷化を受けた世界的な資源の逼迫懸念に対して、NZドルは資源国通貨という強みも持っています。NZドルも豪ドル同様に引き続き底堅い動きになりそうです。その中で21日にはNZの2022年第1四半期消費者物価指数(CPI)が発表されます。2022年の第1四半期の利上げは2月のRBNZ会合での0.25%のみとなっていますが、CPIが想定以上(予想は前年比+7.1%)に加速しているとなれば、次回以降のRBNZ会合(次回は5月25日)での利上げも加速するのではないか?との思惑が強まってくると思います。

テクニカル的には

豪ドル円は上値は3月28日高値の94.31円付近をトップに4月5日、6日と94円台前半で上値を抑えられてしまいました(桃色帯)。これによって同水準が上値目途として意識されやすくなっています。上抜けるには相応の材料が必要となりそうです。この水準を上抜けることが出来れば、その上は2015年7月1日高値の95.98円(橙色線)付近や、同年5月14日高値の97.30円(水色線)が上値目途として考えられそうです。一方で下値は、3月1日以降、日足一目均衡表・転換線がサポートして機能しています。この水準で買い参入も一考かと思います。3月31日の安値90.756円(灰色線)を下抜けると上昇トレンドはいったん終了となります。節目となる90.00円が下値目途となりそうです。

【豪ドル/円 日足チャート・一目均衡表】

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:91.00-96.00、NZD/JPY:84.00-87.00

4/18 週のイベント:

04/18 (月) 豪、NZ 復活祭ウィークエンドで祝日休場
04/18 (月) 11:00 中国 3月小売売上高(前年同月比)
04/18 (月) 11:00 中国 3月鉱工業生産(前年同月比)
04/18 (月) 11:00 中国 1-3月期四半期国内総生産(GDP)(前年同期比)
04/19 (火) 10:30 豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
04/21 (木) 07:45 NZ 1-3月期四半期消費者物価(CPI)(前年同期比)

一言コメント:

先日、会社帰りに駅の自動改札の扉が閉じて膝を痛打しました。定期の期限が切れているのに気づかずにチャージしていたお金も足りなくなったからでした。10月に外為どっとコム総研に入社してから6カ月も経ったわけですが、それを早かったと感じさせられる仕事の充実感に感謝です。そして、昨年末のトルコリラの大暴れや、ここ最近は20年ぶりの高値更新をしているドル円など、良くも悪くも為替相場が動いていることもマンネリ感を感じない理由でしょうか。そういえば先日、日経新聞に初めてコメントが載りました。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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