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FX/為替見通し「円安もあるが、豪ドルが強すぎる!豪ドル高牽制の水準は?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年03月26日

週刊為替レポートハロンズ 豪ドルNZドル

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

目次

▼今週の振り返り
▼来週の注目経済指標は…
▼豪ドル高はどこまで?
▼テクニカル的には…
▼3/28 週のイベント
▼一言コメント

円安もあるが、豪ドルが強すぎる!豪ドル高牽制の水準は?

今週の振り返り

先週3月18日、黒田日銀総裁が日銀金融政策決定会合後の定例記者会見で足元で進行する円安について「円安は日本経済全体でみるとプラス」と答えたことで、今週は週初から日本円全面安の展開に。豪ドル円は87円台後半から25日には、一時2015年8月以来の92円台まで、NZドル円も2015年6月以来の85円台に乗せるなどして円安、豪ドル高、NZドル高が進行しました。

来週の注目経済指標は…

来週はオーストラリアは29日(火)に2月小売売上高、31日(木)に2月住宅建設許可件数の発表が予定されています。1月の小売売上高は新型コロナオミクロン株の感染拡大による影響から、外食や衣料品などの身の回りの物の売り上げが減少した一方で、オンラインでの売り上げが伸びた結果、前月比+1.8%と強い結果となりました。2月はオミクロン株の感染拡大も下火となったことはもちろんですがや、豪政府が2月21日から海外からの渡航制限を解除し国境を開放したことも少なからず好影響を与えていると考えられます。小売売上高の結果が豪準備銀行(RBA)の金融政策決定に大きな影響を与えるとは考えづらいですが、豪経済にとっては確実にプラスになりますので注目したいところです。ただし、原油価格の高騰を受けた価格上昇もありますので、予想を大幅に上回ったからといって諸手を挙げて喜べるわけではないので悪しからず。。
また、来週は4月1日に3月中国のCaixin製造業PMIが発表されます。3月13日のパラリンピック終了とともに新型コロナオミクロン株の感染拡大が始まった中国です。今回は好不況の境目となる50.0が予想となります。予想を下回る結果となれば、交易関係の強い豪ドル売りの材料にはなり得ますが、既に「オミクロン株の感染は急拡大して、一気に収束する」と言うのが他の国でも確認できているため、影響は限定的となりそうです。

豪ドル高はどこまで?

元々、昨年の秋ごろから原油や天然ガスの逼迫懸念があった中で、ウクライナ情勢の悪化による資源の逼迫懸念が台頭。それに加えて、主要国が利上げや金融引き締めに舵を切り始める中で日本は引き続き大規模な金融緩和を継続するという金融政策の差による日本円売り。様々な要素が組み合わさって豪ドル円は92円台まで上伸してきました。では、豪ドルはどこまで伸びるのでしょうか?結果から言いますと「まだ買われる」と思います。
なぜか?豪ドルは対米ドルで上昇余地があるからです。元々、オーストラリアは資源の輸出大国です。そしてロシア、ウクライナで多く産出されていた鉱物や穀物などはオーストラリアでも産出されているため、オーストラリア産資源に買いが集まっているからです。ただし、資源などのコモディティは主に米ドルで取引されているため、豪ドルが対米ドルで高くなりすぎてしまうと産出コストと利益のバランスが取れなくなってしまいます(もちろんコモディティ価格がそれを補うほど上昇すれば別ですが…)。2021年の1月にも資源価格の上昇を背景に豪ドルが買われたことで、RBAによる豪ドル高牽制があるのでは?との話が持ち上がりました。ちなみに当時の豪ドル米ドル(AUD/USD)は1豪ドル≒0.8米ドル付近。コモディティ価格の代表指数とされるCRB指数は2021年1月の高値が約176.7で現在の約305の6割程度の価格でした。AUD/USDで考えると1.28ドル程度まで豪ドル高が許容出来てしまいます。ただ、これはコモディティ価格のみの面から見た場合ですので、実際はもっと低い水準となります。
しかも、最近ロウRBA総裁が「大半の鉱山会社は最近のコモディティ価格の上昇で得た利益は、新規の設備投資でなく蓄えられる」との懸念を表したように、利益が国内ではなく、海外の投資家に配当と言う形で出て行ってしまっているようです。そうなると、いくらコモディティ価格の上昇がみられても豪経済に与える影響は限定的となってしまいます。そういったことも考慮するとAUD/USDの上昇は0.8ドル以上は許容できますが、経済規模の格が違う米ドルとのパリティ(1.00)は考えにくいため、2015年以降の高値である0.83ドル台がとりあえずの目途となりそうです。

テクニカル的には

豪ドル円の伸びが急すぎて日足では近い水準にわかりやすい目安が見つからないです。週足で見ると2014年~2105年にかけて96円~97円付近(橙帯)で上値を抑えられていますので、この水準を上値目途として考えたいと思います。一方で下値は、これまで上値目途として見られていた90.00円前後(緑帯)が今後はサポートとして意識されそうです。

【豪ドル/円 週足チャート】

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:90.00-96.00、NZD/JPY:83.00-88.00

3/28 週のイベント:

03/29 (火) 09:30 豪 2月小売売上高(前月比)
03/30 (水) 06:45 NZ 2月住宅建設許可件数(前月比)
03/30 (水) 09:00 NZ 3月ANZ企業信頼感
03/31 (木) 09:30 豪 2月住宅建設許可件数 (前月比)
03/31 (木) 10:30 中国 3月製造業購買担当者景気指数(PMI)
04/01 (金) 10:45 中国 3月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)

一言コメント:

今週は東京で雪も降りましたが…季節は春。卒業の季節です。私が教える少年サッカーチームでも今週末に無事卒団式を開催できることになりました。毎年卒団式の日は親子サッカー大会として、親対子供の試合を開催しています。一昔前までは、コーチが入らないとすばしっこい子供についていけなくて…といったことも見られましたが、最近はパパさんにも強豪校出身の方がいたりして、コーチが必要ないことも(と言うより、コーチよりも上手い!)。。運動不足の私は張り切り過ぎてケガをしないように気を付けます。(笑)


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