読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

FX/為替見通し「賃金統計でRBAの予想を大幅に上回れれば、豪早期利上げ期待再加熱?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年02月19日

f:id:gaitamesk:20211129112200p:plain

目次

▼今週の振り返り
▼RBAの予想を上回ったとしても…
▼エネルギー価格は下がらない?
▼ウクライナ情勢懸念で週末はリスクポジション軽減
▼ニュージーランドの政策金利は?
▼テクニカル的には…
▼2/21 週のイベント
▼一言コメント

豪ドルを支える資源価格。対円以外では弱含む?

今週の振り返り

前週金曜日にウクライナ情勢への警戒感からリスク回避の姿勢が強まったことで豪ドル円は82.22円で週初を迎えました。その後、ウクライナ情勢への地政学リスクが再び意識された場面では81.55円付近まで値を下げる場面も見られましたが、ウクライナ情勢を巡る過度の警戒感が後退するにつれ豪ドル円は83.333円まで、NZドル円も77.407円まで徐々に下値を切り上げました。日銀が14日に指値オペを通達したことで日本の金融政策が引き続き緩和的になるとの思惑から円売りが強まったことも豪ドル円、NZドル円が買い戻される一因となりました。15日には2月1日に開催された豪準備銀行(RBA)金融政策会合の議事要旨が公表されましたが、RBAのタカ派転を示す手がかりを得ることは出来ませんでした。17日に入りウクライナ東部での緊張が高まったことから市場はリスクオフに傾倒。豪ドル円が82円台前半、NZドル円も76円台半ばまで売りに押されるなど、週を通してウクライナ情勢への警戒感の振幅が豪ドル円、NZドル円相場を主導する形となりました。

RBAの予想を上回ったとしても…

23日に豪2021年10-12月期四半期賃金指数が発表されます。前回の7-9月期は前年比+2.2%と2019年の第4四半期以来の伸びとなりました。ただ、RBAはこの賃金の伸びについては緩やかに増加しているものの、パンデミック前の水準に戻っただけと評しています。また、11日にロウRBA総裁が高インフレが持続するかあと2回は四半期消費者物価指数(CPI)をみたいと豪議会経済委員会で発言したことが伝わっています。そのため、今回の賃金統計ではRBAが予てより目標としている「賃金の伸びが前年比+3.0%以上」を超えてこなければRBAの金融政策のタイムスケジュールに大幅な変更は出てこないものと考えています。ただ、このところ市場では各国の金融政策の変更については期待が先行しがちですので、2014年の第4四半期以降一度も超えられていない前年比+2.5%を超えてくると市場の期待値が上がってくると思います。その場合は期待で豪ドルは買われて、RBAやロウ総裁をはじめとした金融当局者による発言で熱を冷まされるといったことが繰り返されるのではないでしょうか。

エネルギー価格は下がらない?

原油価格は下落要因としてイランの制裁解除と市場復帰を期待する向き。一方で上昇要因として、世界的な原油ひっ迫懸念とウクライナ情勢への警戒感がメインの材料となります。以前から指摘している通りOPECプラスでの計画増産はリビアの治安情勢悪化や施設の老朽化など様々な理由から予定増産量には大幅に届かない見通しとなっています。米国や日本などの消費国は増産余地のあるサウジアラビアなどに増産要求をしていますが、サウジアラビア側はこれを拒否。原油価格の高騰は産油国のロシアにとっても有利になるので、そういった面からも原油価格動向を左右する外交に注目したいところです。

ウクライナ情勢懸念で週末はリスクポジション軽減

17日からウクライナでの軍事衝突懸念が強まり、市場はリスクオフに傾倒しています。先週末の11日もウクライナ情勢への警戒感の高まりからリスクオフの動きとなりました。状況は徐々に悪化しており、何が起こるかわからない中で、市場参加者は週末を前にポジション調整をしてリスクを極力抑えているように見えます。週末を通して何もなければ、もしくは少しでも状況が好転(悪化具合が後退)していれば、来週は再びじわじわとリスクポジションを持ち直す動きとなりそうです。

ニュージーランドの政策金利は?

23日にはニュージーランド準備銀行(RBNZ)の金融政策会合が予定されています。2021年10月から2会合連続(10月、11月)で0.25%の利上げを行っているRBNZですが、その後も雇用環境が改善(失業率低下、賃金上昇)していますし、消費者物価指数も5.9%まで上昇してきています。市場予想では0.25%の利上げで利上げサイクルは継続。現時点で新型コロナ(オミクロン株)の感染拡大が治まっていないのが気になるところですが、世界的なオミクロン株への評価を考えると金融政策に変更はなさそうです。

テクニカル的には

10日の高値83.984円が上値目途として意識されます。下値は81.500円付近に14日安値(81.548円)、日足雲下限(81.567円→81.539円)、週足雲上限(81.443円)とサポートが多いです。この水準を明確に下抜けると1月28日安値の80.360円や節目となる80.00円を目指す動きとなりそうです。

【豪ドル/円 日足チャート 一目均衡表と200MA】

f:id:gaitamesk:20220218101545p:plain

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:81.00-84.00、NZD/JPY:75.00-78.00

2/21 週のイベント:

02/23 (水) 09:30 豪 10-12月期四半期賃金指数(前期比)
02/23 (水) 10:00 NZ ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利
02/24 (木) 06:45 NZ 1月貿易収支
02/24 (木) 09:30 豪 10-12月期四半期民間設備投資(前期比)
02/25 (金) 06:45 NZ 10-12月期四半期小売売上高(前期比)


執筆:中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

一言コメント:

今週末(18日)にJリーグが開幕しました。2月半ばで少し早い気もしますが、よくよく考えると今年はワールドカップ開催年なのでその影響もあるのですね。コロナの影響もあってここ数年スタジアムには行っていませんでしたが、Jリーグに限らずスタジアムで感じる雰囲気は普段の生活では味わえないものがあって大好きです。今年はコロナとか気にせずスタジアムに行けるようになると良いですね。


●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。