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FX見通し「米FOMCは豪ドルに影響するのか?オーストラリアの回復状況は?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2022年01月22日

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▼今週の振り返り
▼市場の注目は米FOMC
▼CPIの結果次第では豪の利上げ圧力が強まる?
▼ウクライナ情勢懸念
▼テクニカル的には…
▼1/24 週のイベント
▼一言コメント

米FOMCは豪ドルに影響するのか?オーストラリアの回復状況は?

今週の振り返り

次週の25、26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、市場では米国の利上げ観測と金融緩和引き締めへの警戒感から米長期金利は上昇、株価は下落の流れに。NYダウ平均は20日引け時点では5日続落となりました。一方で、原油価格は中東情勢の急速な悪化や「オミクロン株が世界経済に与える影響は軽微」との見方から、将来の逼迫懸念が台頭しWTI原油先物価格は7年ぶりの水準となる1バレル=87ドル台まで上昇しました。
豪ドル円は20日に発表された豪雇用統計の好結果と原油価格の上昇により下値を支えられる場面も見られたが、ダウ平均が1週間(17日は米国市場は祝日だったため18日~20日の実質3日間)で約950ドル下落した影響を大きく受けて81.70円付近まで下落。NZドル円は国内経済指標など下支えする材料も少なく、米株価大幅下落の影響大きく受けた結果76.50付近まで下落する結果となりました。

市場の注目は米FOMC

現時点での市場の注目は来週25、26日に開催される米FOMCです。今週は米国の株式市場を中心に米金融引き締め加速や利上げ警戒感からリスクオフの動きが強まりリスクセンチメントに敏感な豪ドル、NZドルも下落となりました。この動きが来週も続くのか?が一つの議題となると思いますが、個人的にはFOMCの開催される水曜日までは現状の流れ、木曜日からは反発と予想しています。現時点では次回会合(3月)で0.25%の利上げが予想されているため、声明やパウエル議長の定例記者会見で利上げについての言及が予想通りであれば、材料出尽くしで米国を中心に株価は反発、豪ドル、
NZドルも反発と言う流れになると思います。一方で、3月に0.5%の利上げや金融引き締めの前倒しなど、市場が予想していたよりも更にタカ派に傾倒していれば、リスク回避の動きは継続となりそうです。

CPIの結果次第では豪の利上げ圧力が強まる?

20日に発表された豪12月雇用統計で、雇用者数は前回の36.61万人増を大幅に下回る6.48万人増(予想:6万人増)となりました。前回との差だけを見ると増加幅が大きく減ったようにも見えますが、前回はニューサウスウェールズ(NSW)州とビクトリア(VIC)州でのロックダウンが解除された影響もあり過去最高値となったので、今回の6.48万人増は消して悪い結果ではありません。また、失業率を見ると4.2%と2008年8月以来の低水準を記録しました。12月後半から今月初旬までの間に新型コロナ「オミクロン株」の感染急拡大による一時的な減速はあるとは思いますが、オーストラリアの経済は順調に回復しているようです。それを裏付けることとなりそうなのが、25日に予定されている豪10‐12月期消費者物価指数(CPI)となります。前回の7‐9月期CPIはNSW州とVIC州がロックダウン中であるにも関わらず、前年比で+3.0%、豪準備銀行(RBA)が重視するトリム平均(変動幅の大きいものと小さいもの各15%を除外したもの)も前年比+2.1%とRBAの予想よりも早いペースでインフレが加速していることを示唆しました。今回の10-12月期CPIでは前述のNSW州、VIC州のロックダウンが解除されたことや、年末にかけてエネルギー価格が高騰したことなどの理由から更にインフレが加速していることを予想しています。今回の結果が翌週2月1日のRBA金融政策会合に大きく影響を与える可能性もあるため、注目が高まっています。

ウクライナ情勢懸念

年末頃からウクライナ情勢への地政学リスクが台頭していましたが、21日時点ではロシアによるウクライナ侵攻リスクが非常に高まっている模様です。米国やドイツ、フランス、英国などの西側諸国はロシアの侵攻を阻止するために再三警告を発していますが、相手は4年前にも同様にクリミア半島に侵攻したときも強行したロシアです。ことが起これば、 上記の予想をすべて吹き飛ばしてリスクオフ傾倒と言うシナリオも考えられますのでご注意ください。

テクニカル的には…

直近安値であった2022/01/14、19の安値82.08円を下抜けてきた。現時点での下値目途は2021/12/03安値と2022/01/05高値を繋いだフィボナッチリトレースメント半値戻しの81.54円となる。その下は一目の雲下限が目安となりそう。状況次第では来週中にも①ローソク足が雲の下、②転換線が基準線を下抜ける、③遅行線がローソク足を下抜けると、三役逆転が発生し売りのサインが点灯する可能性があるので日々一目均衡表はチェックしておきたい。上値は今週の上値目途となった一目転換線が引き続きレジスタンスとなりそうだ。

【豪ドル/円 日足チャート 一目均衡表、フィボナッチリトレースメント】

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:80.00-83.00、NZD/JPY:74.50-77.50

1/24 週のイベント:

01/25 (火) 09:30 豪 10-12月期四半期消費者物価(CPI)(前年同期比)
01/26 (水) 06:45 NZ 12月貿易収支
01/27 (木) 06:45 NZ 10-12月期四半期消費者物価(CPI)(前年同期比)
01/27 (木) 09:30 豪 10-12月期四半期輸入物価指数 (前期比)
01/28 (金) 09:30 豪 10-12月期四半期卸売物価指数(PPI)(前年同期比)


執筆:中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka

一言コメント:

この時期はアメフトの話が多くてすみません。プレーオフで盛り上がっている時期なので…先週末観た試合はビルズ対ペイトリオッツ。ご存じの方も多いと思いますが、現在米東海岸では冬の嵐が猛威を振るっています。試合開始時の気温はなんと、マイナス14℃!!さすがに寒さからネックウォーマーなどで口元を隠している人は多かったですが(決して感染対策ではない)、中にはマスクどころか、上半身裸の猛者も…白人の皮膚はどうなっているのでしょうか…?あと、マイナス14℃の世界でも飛沫感染はあるのか気になりました。


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