今週の一番のニュースは、何と言ってもアメリカFRBの議長人事。候補者は、パウエル現FRB議長と、ブレイナード現FRB理事の2人でブレイナードさんは、ハト派、つまり金融引き締めに対して慎重だと見られていて、彼女が新しいFRB議長に選ばれれば、ドルは下落するのではないかと言われていました。しかし、バイデン大統領は、継続性を重視して、パウエルさんの再任を選択しました。更に、その後の記者会見で、パウエルFRB議長は、インフレを抑えることに強い意欲を示しています。
FRBが24日に発表した11月2-3日のFOMC議事録要旨でも、高インフレが続けば、債券買い入れプログラムの縮小ペースを加速させ、より迅速に利上げを実施することに複数の政策当局者が前向きな姿勢を見せていることが分かりました。アメリカの経済指標も個人消費支出や、新規失業保険申請件数なども、予想を上回る好調な結果となっています。
ドル高傾向は益々鮮明になってきて、ドル円は、とうとう115円を上に抜けてきました。次の目標は118円です。ユーロドルも、とうとう一時は1.11台にまで下落をしています。こちらはドル高の影響だけではなく、ドイツを中心に欧州大陸の各国で新型コロナウイルスの感染拡大が爆発的に広がっていることもユーロの押し下げ要因となっています。こちらも1.05―1.06の方向に向かっている動きの中にあると考えています。引き続きドル買いポジションをキープする方針でトレードを続けていきます。
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今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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