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FX見通し「賃金の伸びがRBAの政策見通しを早める!?」週刊為替レポート ハロンズ 豪ドル/円、NZドル/円 2021年11月13日

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▼今週の振り返り
▼来週の見通し - 雇用の弱さにRBAは…?
▼RBAが意識する賃金の伸び
▼NZは利上げ時期より利上げ幅に?
▼テクニカル的には…
▼11/15 週のイベント
▼一言コメント

賃金の伸びがRBAの政策見通しを早める!?

今週の振り返り

週初は米国の景気回復期待や各国の外国人観光客の入国制限緩和を受けた原油高を背景に豪ドル円は84.17円まで豪ドル米ドルも0.7431ドルまで上昇したが、米国で強まるインフレ加速懸念や株価の下落を受けて一転下落。予想に反して減少となった豪雇用統計の影響もあり豪ドル円は83.00円まで、豪ドル米ドルは0.7286ドルまでと約1ヶ月ぶりの水準まで下げました。

来週の見通し ー 雇用の弱さにRBAは…?

11日に発表された10月豪雇用統計は雇用者数変化が-4.63万人(予想:+5.00万人)、失業率が5.2%(予想:4.8%)と市場予想に反して弱い結果となりました。今回は調査期間が9月26日から10月9日だったことで、ニューサウスウェールズ(NSW)州とビクトリア(VIC)州はロックダウン中の調査となりました。※NSW州は10月11日にVIC州は21日に解除。そのため、雇用者数が減少したことは見た目ほどのネガティブインパクトはありません。詳細を見ると、むしろロックダウン中のNSW州での雇用者数、労働参加率がともに増加していたことが驚きだったとともに、ロックダウンが解除された両州の今後に期待が持てる内容となったと思います。豪準備銀行(RBA)も今月2日に行われた理事会後の声明で、労働市場の悪化と今後のリバウンドを予想しています。ですので、今回の豪雇用統計の結果がRBAの金融政策に影響を与えることはほぼないでしょう。

RBAが意識する賃金の伸び

そのRBAが金融政策を決定するにあたり、消費者物価指数(CPI)のほかに重視しているのがWPI(Wage Price Index:賃金指数)です。3ヶ月ごとに発表されるこの指標が来週17日に発表されます。前回(8月)に発表された2021年4-6月期の同指数は前年同期比+1.7%でしたが、今回の7-9月期は市場予想ではさらに加速して前年同期比+2.2%とRBAの予想(今年末までに2%を超えて)より少し早いペースとなります。RBAはこれらの予測をもとに2023年から2024年を利上げの開始時期としていますが、市場では既に2022年5月の利上げ開始を織り込み始めています。今回のWPIで予想を超える上昇率を見せた場合には市場での早期利上げ観測が一気に高まる可能性がありますので、注目度は高いです。

NZは利上げ時期より利上げ幅に?

今週は米インフレ加速懸念と米金利先高観による米ドル買いが強く、NZドルもその影響から下落しました。ただ、10日から最大都市オークランドの新型コロナ感染拡大防止のための規制の解除が段階的に始まりました。店舗やショッピングモールなどの営業が再開し、約3ヶ月間止まっていた同市の経済が正常化に向けて動き出したことは大きいです。来週もNZ独自の材料は少ないですが、24日にはRBNZ理事会が開催されます。その次の理事会が来年の2月23日と約3ヶ月間が空いてしまうため、今回の理事会での0.25%の利上げは織り込み済みです。17日に発表される7-9月期の卸売物価指数(PPI)が前回よりもさらに加速していると0.50%利上げの可能性も出てくるので、強い結果が出た際にはNZドル買い圧力が強まるのではないでしょうか。

テクニカル的には…

先週からの下落トレンドは継続中です。8/20安値と10/21高値を結んだフィボナッチリトレースメント38.2%戻しとなる83.10円や心理的節目83.00、200日移動平均線がサポートとして機能しています。この水準を下抜けると売り圧力が強まりそうですが、82.00円付近にはフィボナッチの半値戻し、9/3高値、月足の転換線などのサポートが多数あります。82.00円を下抜けると完全な下落トレンドとなりそうです。

【豪ドル/円 日足チャート 一目均衡表とフィボナッチリトレースメント、200MA】

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出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:
AUD/JPY:82.00-85.00、NZD/JPY:78.50-82.00

11/15 週のイベント:

11/15 (月) 11:00 中国 10月小売売上高(前年同月比)
11/15 (月) 11:00 中国 10月鉱工業生産(前年同月比)
11/16 (火) 09:30 豪 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
11/17 (水) 06:45 NZ 7-9月期四半期卸売物価指数(PPI)(前期比)
11/17 (水) 09:30 豪 7-9月期四半期賃金指数(WPI)(前期比)


(執筆:中村 勉)

一言コメント:

先週末は、Jリーグ、アメフトと私が応援するチームは下位チームに取りこぼしたり、大負けしたり散々でした。追い打ちをかけるように指導している少年サッカーチームも大敗…豪ドル相場は予想の範囲内でホッとしています。。

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