<第148回調査>2021年9月24日
外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。
調査実施期間
2021年9月17日(金)13:00~2021年9月21日(火)24:00
調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は829件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください
問3:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
問6:自民党の新しい総裁は誰になると思いますか
問7:自民党新総裁の誕生は円相場の変動要因になると思いますか
問8:仮に自民党新総裁の誕生が円相場に影響を与えるとしら、最もありそうな組合わせは次のうちどれだと思いますか
今後の調査実施計画及び公表方針
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が37.9%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は26.9%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△11.0%ポイントとなり、前月(△12.4%ポイント)に続き強気見通しを維持したもののプラス幅はやや縮小した。調査期間前後の米ドル/円相場は110.08円前後から109.19円前後へと弱含む展開だったが、個人投資家は米ドル高・円安見通しを維持した。レンジ色の強い相場展開 が続く中、109円付近の下値は堅いと見る向きが少なくないようだ。
問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください
「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「±1円で推移」が43.1%と最も多く、次いで「1円~3円の米ドル高・円安」が31.5%、「1円~3円の円高・米ドル安」が20.3%と続き、「3円以 上の米ドル高・円安(3.3%)」、「3円以上の円高・米ドル安(1.9%)」の順になった。ヒストグラムの形状は米ドル高・円安方向にやや傾いており、問1の結果と整合的と言える。また、3円以上の値動きを見込む向きがきわめて少ないのも特徴的だ。レンジ色強い相場展開がもうしばらく続くとの見方が多い事を物語っている。
問3:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が23.4%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は34.0%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は▼10.6%ポイントと、前月(▼20.2%ポイント)から弱気見通しを示すマイナス幅が縮小した。調査期間前後のユーロ/円相場は、中国不動産大手、恒大集団の過剰債務問題などを背景に127.90円台に下落する軟調な展開だった。それでもユーロ弱気見通しが後退したのは、8月にも127.90円台まで下落した後に130円台へと切り返した経緯があるからだろう。
問4:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が25.3%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は34.9%であった。この結果豪ドル/円予想DI」は▼9.6%ポイントと、前回(▼20.4%ポイント)からマイナス幅が縮小した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、中国不動産大手、恒大集団の過剰債務問題への懸念から軟調に推移。一時78.80円台まで下落した。ただ、恒大問題は大事には至らないとの見方が多い模様で、豪ドル弱気見通しは前月から後退している。
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が44.5%の回答割合を集めて1位となった。続く2位には豪ドル/円(9.8%)、3位ユーロ/米ドル(7.0%)、4位トルコリラ/円(6.0%)、5位英ポンド円(5.5%)と続いた。なお、米ドル/円は2位以下に大差を付けて108カ月連続の1位となった。今回も米ドル/円の割合が突出しており、「米ドル/円」以外に買いたい通貨ペアが見つからない」との個人投資家の思いが透けて見える結果となった。
一方、「売り」で注目の通貨ペアでも、米ドル/円が25.1%の回答割合で首位をキープした。以下、2位ユーロ/米ドル(13.8%)、3位ユーロ/円(13.0%)、4位豪ドル/円(10.0%)、5位英ポンド/円(7.0%)と続いた。前回から順位に変化はなく、回答割合も概ね同じだった。「買い」で注目の通貨ペアに比べれば低いものの、やはり米ドル/円の割合が高い。買うにしても売るにしても米ドル/円という個人投資家の志向が読み取れる。店頭FX市場で米ドル/円の取引シェアが7割前後の高水準を占める傾向は当面変わらないだろう。
問6:自民党の新しい総裁は誰になると思いますか。(ひとつだけ)
今回の特別質問として、「自民党の新しい総裁は誰になると思いますか。(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「河野太郎氏」が63.1%と他を圧倒。「岸田文雄氏(23.8%)」、「高市早苗氏(11.6%)」、「野田聖子氏(1.6%)」と続いた。メディア報道によれば、河野氏、岸田氏、高市氏による三つ巴の混戦とされているが、個人投資家の間では河野氏の人気が高い事がわかった。9月29日の投開票は上位2名による決選投票にもつれ込む公算が大きいとされており、その結果とともに市場への影響も気になるところだろう。
なお、回答理由について自由記述形式で尋ねたところ、「河野太郎氏」と答えた向きからは「実績があるから」、「実行力があるから」、「ネットやTVなどの発信力が強く、菅さんに足りなかった物を持っている」などとする回答が寄せられ、人気の高さを窺わせた。岸田氏については「当たり障りがない」、「平凡で無難」などとする回答が目立った。高市氏とした向きからは「PB(プライマリーバランス)黒字化目標の凍結を明確に掲げる候補はおそらく今までにいなかった」、「女性初の首相になる」、「安倍政権の基本的な政策の継承を期待している」などとする声が挙がっていた。(※本設問は9月15日時点で作成)
問7:自民党新総裁の誕生は円相場の変動要因になると思いますか。(ひとつだけ)
重ねて「自民党新総裁の誕生は円相場の変動要因になると思いますか。(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「円相場の変動要因になる」との回答が48.7%に上り、「円相場の変動要因にならない(22.8%)」を大きく上回った。「どちらともいえない」は28.5%だった。約半数が「変動要因になる」と回答しており、個人投資家の自民党総裁選への関心の高さが窺える結果となった。具体的に円相場にどのような影響が出ると見ているのかについては、次の問8の結果を参照されたい。
問8:仮に自民党新総裁の誕生が円相場に影響を与えるとしら、最もありそうな組合わせは次のうちどれだと思いますか。(ひとつだけ)
さらに重ねて「仮に自民党新総裁の誕生が円相場に影響を与えるとしたら、最もありそうな組合わせは次のうちどれだと思いますか。(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「円相場は動かない」が26.7%で最多。次いで「河野総裁で円高(25.3%)」、「河野総裁で円安(17.5%)」、「高市総裁で円安(8.6%)」、「岸田総裁で円高(7.7%)」、「岸田総裁で円安(6.6%)」、「高市総裁で円高(6.3%)」などと続いた。回答は割れたが、高市新総裁のケースのみ、円安になるとの回答が円高になるとの回答を上回ったのが印象的だ。河野氏や岸田氏は財政タカ派(財政健全派)と見られている事が影響したのかもしれない。
今後の調査実施計画及び公表方針
本調査も第148回目となりました。調査開始から12年以上が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。
なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回公表する「外為白書」で紹介する予定です。
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