目次
▼12日(水)の為替相場
(1):英1-3月GDP 予想をやや上回る
(2):欧州委 21年の成長率予想を上方修正
(3):米4月CPI大幅な伸び ドル/円上伸
(4):米長期金利上昇で米株下げ幅拡大
12日(水)の為替相場
期間:12日(水)午前6時10分~13日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英1-3月GDP 予想をやや上回る
英1-3月期国内総生産(GDP)は前期比-1.5%と予想(-1.6%)をやや上回った。また、英3月鉱工業生産は前月比+1.8%(予想+1.0%)、英3月貿易収支は117.10億ポンドの赤字(予想143.00億ポンドの赤字)であった。
(2):欧州委 21年の成長率予想を上方修正
欧州委員会はユーロ圏の2021年の成長率予想を4.3%とし、従来の3.8%から上方修正した。新型コロナワクチンの普及と欧州連合(EU)復興基金の稼動、世界景気の回復による輸出増などが追い風になるとの見通しを示した。
(3):米4月CPI大幅な伸び ドル/円上伸
米4月消費者物価指数は前月比+0.8%、前年比+4.2%と予想(+0.2%、+3.6%)を大幅に上回る伸びとなった。食品とエネルギーを除いたコア指数も前年比+3.0%に加速した(予想+2.3%、前回+1.6%)。これを受けて米長期金利が上昇するとドル/円は109円台を回復。その後もストップロスを巻き込みながら上伸した。なお、米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は、インフレ率の上昇は一過性のもので年末に向けて落ち着くとしながらも、「必要とあればインフレを抑制するための行動を我々は躊躇しないだろう」と言明した。
(4):米長期金利上昇で米株下げ幅拡大
米4月CPIの上ブレを受けた米長期金利の上昇を嫌気する形で米国株が下げ幅を拡大。NYダウ平均は約2%安、ナスダック指数は約2.7%安で引けた。こうした中、クロス円が豪ドル/円を中心に下落した一方、ドル/円は米長期金利の上昇や豪ドル/米ドルなどでのドル買いに支えられて高止まりした。
12日(水)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
- ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
- ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。
本日の見通し
ドル/円の見通し:110円台回復なるか
昨日のドル/円は終値ベースで約1.0%の大幅高となった。米4月消費者物価指数(CPI)が大幅に予想を上回るとドル買いが強まり、109.70円前後まで上伸。米4月CPIは前年比+4.2%と約13年ぶりの高い伸びとなり、インフレ懸念を絡めながら米10年債利回りが1.70%付近まで急上昇した。食品とエネルギーを除いたコアCPIも前年比+3.0%に加速しており、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が超低金利政策を維持するのが難しくなるとの見方が浮上。クラリダFRB副議長はインフレは年末に向けて落ち着く可能性が高いとしながらも、必要とあればインフレ抑制に向けた行動を躊躇しないだろうと述べた。
本日は米4月生産者物価指数(PPI)の発表が予定されており、市場予想は前年比+5.8%、コアPPIは前年比+3.8%と、こちらも高い伸びが見込まれている。これを受けて米10年債利回りが3月末に付けた1.774%前後に接近するようなら、ドル/円も4月6日以来の110円台に続伸する可能性があろう。ただ、米長期金利の上昇を受けて米国株が大幅に続落しており、世界的に株安の流れが続けばリスク回避の円買いがドル/円の上値を抑える事も考えられる。
注目の経済指標
注目のイベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。