今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ユーロ/ドル 波乱の展開ながら、買いに無理があるような気が・・・
先週は、木曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初からそこそこ堅調な動きが続き、木曜日に1月下旬の戻り高値を超え、これは買いか? と思わせたところから下落基調に転じ、金曜日は大陰線の出現で一気に実体線が3本の移動平均線を下回る、波乱の展開となりました。まさか木曜日の高値からこのような展開になると予想できた人は、多くないような気がします。
移動平均線は、3本とも上昇しました。ただし、先週後半の波乱の状況を鑑みると、移動平均線の向きそのものよりも、実体線が中期・長期の移動平均線水準を下回った点の方がはるかに大きな材料と考えられます。2月5日→2月17日→先週金曜日と、下値自体を切り下げているわけではありませんので、その点では買い方に救いがあるのですが、そうは言っても、この足形の形成で買いを選択することはできませんね。
今週は、やや売り先行で臨みたい感じがしています。さすがに、先週木曜日から金曜日にかけての動きを見ると、買い方の投げ遅れ組が残っているのは明白だと思いますし、であれば、戻れば戻っただけ戻り売りが持ち込まれる可能性が高いのではないでしょうか。陰線の出現が続けばMACDのデッドクロスの可能性が高まり、しかもゼロラインの下側でのデッドクロスになりますので、そういったシナリオが実現すれば、買い方はいっそう苦しい立場に追い込まれるような気がします。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 買いは買いながら、そんなに簡単ではないかも・・・
先週は、火曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の終わりの動きを受け、週初は下押しから始まりましたが、水曜日の陽線で月曜日の長い上ヒゲに果敢にチャレンジした後は木曜日に17日の戻り高値を越え、週末にかけても終始堅調な動きが続きました。ただ、ボラティリティが低いわけではなく、しっかり買いから入って値幅を取れた人はそれほど多くないかもしれません。
今週は、難しいところではありますが、買い先行で臨まざるを得ないような感じがします。チャート的に売りを示すものは何もなく、実体線と長期の移動平均線との乖離も、広がったように見えてまだ2円30銭程度ということで過熱感は全く感じられません。MACDのゴールデンクロスを見るにつけ、下がれば売り方の買い戻しが入りやすい地合いが続くと考えると、買い先行で臨まざるを得ないような気がします。
■ ユーロ/円 難しいとしか言いようがない・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。週初は落ち着いた動きでしたが水曜日の陽線で一気に17日の戻り高値を超え、そこから売り方のショートカバーが木曜日にかけて入りました。ただし、金曜日は陰線で木曜日の陽線を包んでの引けということで、チャートが売りに転じたわけではないのですが、やや中途半端な越週となっています。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。チャート的に売りということはないのですが、MACDダイバージェンシーはどうしても気にかかりますし、先週の木曜日の長い上ヒゲに続く金曜日の陰線、これをどう考えるかというのは非常に難しい局面のような気がします。下がったところを買うのも、上がったところを売るのもリスキーな状況だという印象しか持てない状況ではないでしょうか。
■ ポンド/円 長期の移動平均線からの乖離が大きく、波乱の可能性も!
先週は、木曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初から堅調な動きが続き、木曜日の高値まで一気に駆け抜けた感じがします。150円台を買い進めなかったのは、さすがに実体線と長期の移動平均線の乖離が8円を超えてきていることから、「ゴムが縮む」ような感じだったのかもしれませんね。ただ、金曜日は早速下ヒゲを伴って、下げ渋りの動きを見せています。
今週は、条件付きで買い先行で臨みたい感じがしています。その「条件」というのは、「先週金曜日の高値、あるいは先週木曜日の高値を超えてきたところ」ということになると思います。先週木曜日の高値が今回の上昇トレンドの終焉の可能性もあり、下がったところを買うのは意外に危険です。であれば、買われたところを追いかけて買う方がリスクは小さいのではないでしょうか。ただ、それにしても短期勝負という感じがしますね。
■ オージー/円 いったん上昇トレンドは終焉を迎えたかも・・・
先週は、木曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初から堅調な動きが続き、木曜日の陰線に続き金曜日の長い陰線の出現で一気に週間を通じての安値を更新する形になりました。これでもまだ、先々週の取引価格帯に戻しただけですが、高い所を買ってしまった人は投げざるを得ない状況に陥っているものと考えられます。
今週は、正直言って、様子を見たい感じがします。実体線が上伸に次ぐ上伸を続け、MACDがダイバージェンシーを解消した点は評価の対象とせざるを得ませんが、まさにそのタイミングから実体線が下向きの動きを実現しており、レベル感での押し目買いは非常に危険な香りを漂わせます。一気に下落トレンド入りする可能性が高くないと思いますが、売り買いの判断をする材料に欠けると言うか、もう少し先週木曜日・金曜日の動きの真意を探りたい感じがします。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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