目次
▼6日(水)の為替相場
(1):米長期金利上昇 ドル買い強まる
(2):独、ユーロ圏サービス業PMI 下方修正
(3):米ADP雇用者数 8か月ぶりに減少
(4):NYダウ平均 史上初31000ドル台に上昇
(5):FOMC議事録公表も反応は限定的
6日(水)の為替相場
期間:6日(水)午前7時10分~7日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米長期金利上昇 ドル買い強まる
米ジョージア州で5日に行われた上院2議席を巡る決選投票はいずれも大接戦となったが、下馬評で有利とされる民主党が勝利した場合の大規模経済対策への思惑などから米長期金利が上昇。これを受けてドルを買い戻す動きが強まるとドル/円は上昇したが、ユーロ/円などのクロス円は、ユーロ/ドルなどのストレートドルが下落したため上値が重かった。
(2):独、ユーロ圏サービス業PMI 下方修正
独12月サービス業PMI・改定値は47.0、ユーロ圏12月サービス業PMI・改定値は46.4と、いずれも速報値(47.7、47.3)から下方修正された。新型コロナウイルス感染拡大による行動制限の影響が滲んだが、ユーロ相場にネガティブな反応は見られなかった。むしろ、欧州株や原油価格が上昇する中でリスクオンのユーロ買い・円売りが優勢となった。
(3):米ADP雇用者数 8か月ぶりに減少
米12月ADP全国雇用者数は12.3万人減と、市場予想(7.5万人増)に反して8か月ぶりに減少した。ただ、ホワイトハウス・上院・下院をいずれも民主党が制する「オール・ブルー」を見越して米10年債利回りが1%を超えて上昇する中、ドル売りは限定的だった。
(4):NYダウ平均 史上初31000ドル台に上昇
ジョージア州の上院決選投票で民主党候補が2議席とも獲得する公算となった事から、バイデン新政権で追加経済対策が速やかに決まるとの観測が広がり米国株が上昇。NYダウ平均が史上初めて31000ドル台に乗せると、豪ドル/円も2019年4月以来の80.50円台に上伸した。一方、ドル/円はリスクオンのドル売り(豪ドル買い・米ドル売りなど)に押されて反落した。
(5):FOMC議事録公表も反応は限定的
米連邦公開市場委員会(FOMC)は、前回会合(12月15-16日)の議事録を公表。「最大雇用と物価安定の目標達成に向けてさらに著しい進展が見られるまで量的緩和を継続することについて、メンバー全員が賛成したほか、現行の資産買い取り構成を維持することもほぼ全員が賛同した」事などが明らかにされた。ただ、内容に目新しさはなく、市場の関心がジョージア州の上院決選投票に向いていたためドル/円の反応は限定的だった。
6日(水)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:103円台半ば以上は上値重い
昨日のドル/円は、約10カ月ぶり安値から反発したものの伸び悩む展開となった。朝方には102.59円前後まで下落したが、米ジョージア州上院決選投票で民主党が勝利する見込みとなり、米長期金利が上昇すると103.45円前後まで反発。ホワイトハウス・上院・下院をいずれも民主党が支配する「オール・ブルー」の公算が高まった事で、米国の財政支出が拡大するとの見通しが強まった。
ただ、「オール・ブルー」を好感する形で米国株が上昇するとリスクオンのドル売りに押されて一時103円台を割り込むなどドル/円の上値は重かった。「オール・ブルー」は大企業への増税や規制強化などの面で米株式市場にとってマイナス材料との見方もできるが、足元ではバイデン新政権下で追加財政支出が早期に実現するとの期待感が上回っているようだ。こうした流れの中ではドルの戻りは限られると見られ、ドル/円も103円台半ば以上の水準では上値が重くなりそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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