目次
▼19日(水)の為替相場
(1):日本貿易収支4カ月ぶり黒字
(2):英CPI伸び加速 一時的現象との見方
(3):対欧州通貨中心にドル買い強まる
(4):FOMC議事録 ハト派色薄くドル買戻し加速
19日(水)の為替相場
期間:19日(水)午前6時10分~20日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本貿易収支4カ月ぶり黒字
日本7月貿易収支(通関ベース)は市場予想(865億円の赤字)に反して116億円の黒字となった。新型コロナの感染拡大による世界経済の低迷が続く中、輸出は前年比19.2%減、輸入は前年比22.3%減だった。
(2):英CPI伸び加速 一時的現象との見方
英7月消費者物価指数は前月比+0.4%、前年比+1.0%と予想(-0.1%、+0.6%)を大幅に上回った。これを受けてポンド/円は一時139.95円前後まで上値を伸ばした。ただ、インフレの加速が新型コロナの影響で夏の衣料品セールが実施されなかったためとわかり、一時的な現象との見方が広がるとポンドは失速した。
(3):対欧州通貨中心にドル買い強まる
ユーロ/ドルやポンド/ドルで利益確定と見られる売り(ドル買い戻し)が強まると、ユーロ/円などのクロス円も弱含んだ。一方ドル/円はドル買いの影響で強含んだ。
(4):FOMC議事録 ハト派色薄くドル買戻し加速
米連邦公開市場委員会(FOMC)は7月28-29日に開いた会合の議事録を公表。「(新型コロナの感染拡大が)中期的には経済見通しにとってかなり深刻なリスクになるとの見解で一致」した事などが示された。失業率とインフレ率が目標に達するまでゼロ金利維持を確約するフォワードガイダンスの強化などについても討議された事も明らかになった。一方で、国債利回りに一定の上限や誘導目標を設けるイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)については「現時点では正当化されないが、将来に向けた選択肢として残すべきとの意見が多数だった」とした。市場は、期待したほどハト派的な内容ではなかったと受け止め、議事録公表後にドルを買い戻す動きが加速した。ドル/円は106.15円前後まで上昇したが、クロス円はストレートドルの下落が重しとなり弱含んだ。
19日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
ドル/円、ひとまず中立ゾーンへ
昨日のドル/円は105.10円台で下げ渋ると106.10円台へと反発。105円どころの下値の堅さを確認した事でNY市場では買い戻しの動きが強まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の発表後にはドルの買い戻しに拍車がかかった。FOMC議事録ではイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の導入に消極的な姿勢が示されるなど、市場が期待したほどハト派的な内容ではなかった。ドル安一服でドル/円はボリンジャーバンドのセンターラインである20日移動平均線を回復。一旦は中立ゾーンに入ったと見られ、本日は次なる方向感を模索する事になるだろう。手掛かり材料としては、引き続き米長期金利(国債利回り)に注目。材料面では米新規失業保険申請件数の結果に注目が集まりそうだ。
本日から明朝の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。