目次
▼5日(金)の為替相場
(1):ユーロ円 約13カ月ぶり高値更新
(2):英EU交渉 進展せず
(3):米雇用統計 予想外の好結果
5日(金)の為替相場
期間:5日(金)午前6時10分~6日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):ユーロ円 約13カ月ぶりの高値更新
独4月製造業受注は前月比-25.8%と予想(-19.9%)以上の落ち込みとなった。ユーロ/円は発表直後に約13カ月ぶりの高値となる124.43円前後まで上昇するなど、指標の悪化を材料視しなかった。ただ、ユーロ買いが一巡すると、利益確定売りに押されて124円台を割り込んだ。
(2):英EU交渉 進展せず
欧州連合(EU)で英国離脱協議の責任者を務めるバルニエ首席交渉官は、「今週行なわれた英国との今後の通商関係を巡る交渉では大きな進展はなかった」と明らかにした。ただ、ポンドが反応を示す事はなかった。その後、英国側の交渉責任者であるフロスト氏は、「進展は限定的だったが交渉は前向きで、引き続き成果を出す事に尽力する」と述べた。
(3):米雇用統計 予想外の好結果
米5月雇用統計は、非農業部門雇用者数が250.9万人増と予想(750.0万人減)に反して増加。失業率も13.3%と予想(19.0%)に反して前回(14.7%)から改善した。なお、米5月平均時給は前月比-1.0%、前年比+6.7%(予想:+1.0%、+8.5%)であり、米5月労働参加率は60.8%(予想:60.1%)であった。これを受けてドル買いが強まるとドル/円は109円台後半へと上昇。一方、ユーロ/円などのクロス円は、ユーロ/ドルなどストレートドルの下落が重しとなりやや伸び悩んだ。ただ、米5月雇用統計を受けて米国景気のV字回復期待が高まり、米国株が大幅に上昇するとクロス円の上昇が再開。ドル/円も109.85円前後まで上値を伸ばした。
5日(金)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
110.00円を超えられるか
5日のドル/円は終値ベースで約0.4%上昇。米5月雇用統計で、予想外の雇用者増加や失業率低下が示されると109.85円前後まで上伸して3月26日以来の高値を付けた。米5月雇用統計を受けて、コロナ・ショックからのV字回復期待が高まる中、米連邦準備制度理事会(FRB)が比較的早期に緩和縮小に動くとの思惑もごく一部で出ている模様。
こうした中、本日はドル/円が心理的節目の110.00円を超えられるかに注目したい。もっとも、FRBが明日から明後日にかけて開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和姿勢を弱める公算は小さく、積極的にドルを買う流れにはなりにくそうだ。ドル/円が110円台を目指すには、株価の続伸などによるリスク・オンの円売りを原動力としなければならないだろう。
本日の注目イベント
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