目次
▼27日(水)の為替相場
(1):政府2次補正 31.9兆円規模
(2):欧州委 7500億ユーロの復興基金を提案
(3):米国務長官 中国の国家安全法を批判
(4):英フロスト交渉官 漁業権合意に否定的
(5):ベージュブック「経済すべての地域で低下」
27日(水)の為替相場
期間:27日(水)午前6時10分~28日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):政府2次補正 31.9兆円規模
前日終盤に、米政権が香港問題で中国に制裁を検討していると伝わった事で円買いが先行。ただ、日本株が政府の大型二次補正予算(その後31.9兆円規模と発表された)への期待で上昇したため円買いは収束した。
(2):欧州委 7500億ユーロの復興基金を提案
欧州委員会は7500億ユーロ規模のコロナ復興基金の創設を提案した。共同債で資金調達を行った上で、5000億ユーロを助成金として加盟国に配布する他、2500億ユーロを融資として貸し出す内容。先日の独仏案を上回る規模の欧州委員会の提案を好感してユーロは上昇した。
(3):米国務長官 中国の国家安全法を批判
米中対立への懸念で豪ドルが下落。ポンペオ米国務長官はこの日、「一国二制度」に基づく香港の「高度な自治」は維持されていないと議会に報告した事を明らかにした。その上で、中国政府が香港統制を強化する「国家安全法」について「香港の自治と自由を根本的に損なっている」と批判した。ドル/円は、豪ドル安・米ドル高の影響などから107.90円台に強含んだ。
(4):英フロスト交渉官 漁業権合意に否定的
英国の欧州連合(EU)離脱=Brexit交渉責任者であるフロスト氏は英議会で、将来関係に関するEUとの交渉で焦点の一つになっている英水域での漁業権問題について、「(英政府が期限と定める)6月30日までに妥結できない可能性がある」との認識を示した。ベイリー英中銀総裁が「感染による景気後退に対抗するため追加緩和実施の意向」などと発言した事も相まってポンドは下落した。
(5):ベージュブック「経済すべての地域で低下」
米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表され、「米経済活動はすべての地域で低下」「低下は宿泊や娯楽関連の分野で顕著」「見通しは依然として極めて不透明」などとする見解が示された。
27日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
107円台脱出なるか
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%上昇。107.90円台に上昇する場面もあったが、またしても108円台の回復に失敗。結果的に107.50円を挟んだもみ合い商状が続いている。香港の国家安全法を巡る米中の対立は懸念材料だが、これまでのところ株式市場は意に介していない模様で、各国とも株価は上昇基調にある。
中国全国人民代表大会(全人代)は最終日の本日、国家安全法案を成立させる見通しだ。香港の高度な自治を脅かすとして米国の反発は必至なだけに、主要株式市場が楽観ムードを維持できるか注目しておきたい。もっとも、為替市場では、米中対立によるリスク回避はドル高と同時に円高を誘発すると目されており、仮に株価が崩れてもドル/円相場には大きく響かないと考えられる。全人代はドル/円が107円台の膠着を抜け出すきっかけにはなりにくそうだ。
本日の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。