先日、ドイツ・フランスが賛成の元、ユーロ共同債発行が2カ国間で合意されました。
これからEU加盟国で協議し、27カ国の承認を得て実現します。その額5000億ユーロです。イタリアやスペインからすれば、この上なく歓迎材料です。
反対した国は、比較的財政が良好なオーストリアやスウェーデン、オランダ、デンマークなどです。しかしながら、おそらく最終的には合意に至るでしょう。
個人的にユーロはどうしても買えないファンダメンタルズが多かったのですが、見方を改めようと考え始めました。
先日のコラムよりドル円のロングを推奨しておりましたが、これは継続、そしてユーロは短期的なポジティブ材料によりショートカバー祭りが始まるのではないか?と考えて、あえてロングで勝負しにいきたいと考えております。
目次
▼ユーロ円日足チャート分析
▼フィボナッチの押し目を狙う
▼ドル円ターゲットは109円手前
ユーロ円日足チャート分析
ユーロ円日足チャートです。
右肩下がりのチャネルレンジ相場の最中ではありますが、数日連続して陽線を示しております。勢いが強い証拠でしょう。
チャネルレンジ上限までタッチを想定し、レンジを抜けるなら120円方向で考え始めております。
現在、購入できる主要国通貨はほとんどありません。
例えば、オセアニア通貨はすでに新型コロナウィルス第1波から立ち直りつつありますが、それはすでに4月〜5月の通貨上昇で織り込まれたでしょう。
よってここから買い向かうのは危険です。
ポンドはブレグジット問題が全く読めないので、トレード通貨対象ではありません。
カナダドルの買いもありですが、原油価格が30ドル台に回復したとはいえ、それでも価格が低すぎます。
米ドルに対してはもともとポジティブなので、ロングを推奨しているため、もう一つの材料として、ユーロを選びました。
イタリアやスペインの財政問題、コロナショックを含めれば、到底ロングはできなかったのですが、これらを見越したショートがおそらく大量に捕まっている可能性があります。
中長期的に考えれば、ベア目線は変わりませんが、短期的に大きくショートカバーを狙ったトレードを実施したいという考えです。
ユーロ円4時間足で見ていきましょう。
フィボナッチの押し目を狙う
ユーロ円4時間足です。
今回の報道により上昇したトレンドに対してフィボナッチを引いてみました。
アクティブにトレードにいくなら117.50円の押し目、つまり23.6%あたりからでしょう。
買い下がるなら、半値戻しとサポートラインが引けるポイントの116.75-80円ゾーンです。
ユーロ共同債について27カ国の承認の可能性が低くなるような報道が一度入れば、そこが買い場となるでしょう。突っ込んで売ってくるような材料ではないので、押して117円ぐらいを想定しております。
そのタイミングでRCI26が一度0.00ラインまで戻っていたり、比較的短期間の急落の場合はRCI9が-80〜−100付近で推移をしていればチャンスだと思われます。
総じて、117-117.50ゾーンで拾っていきたい考えです。ターゲットは119円、そして120円です。右肩下がりのチャネルレンジのため、ターゲットは日々変わりますが、上限のレジスタンスラインがおおよそ119円付近にあたる月末あたりを想定しています。
あくまでも短期的な目線です。(2〜3週間を目安)
ユーロのショートカバーを狙った買いトレードで勝負予定です。
ドル円ターゲットは109円手前
ドル円4時間足も見て起きましょう。追加エントリーは行わず、利益を引っ張りたいと考えております。
ボトムであった106円を起点に反転中です。
エントリーした頃合いは106.50円ゾーンです。現在108.10付近のレジスタンスラインで止められておりますが、もう一突きで突破していくでしょう。
トランプ大統領の強いドル発言はここ最近で2回言及がありました。
おそらく中長期的な見方として、緩和をし過ぎた影響を考慮して、強いドルを推奨しはじめた可能性があります。大きなグローバルインフレを懸念している可能性があるのではないかと個人的には考えております。
引き続き、この「強いドル」に対しての発言に注目したいと思います。
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FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。