目次
▼29日(水)の為替相場
(1):豪基調インフレ率 予想以上の伸び
(2):独4月CPI 予想を上回る
(3):米GDP 6年ぶりマイナス成長
(4):パウエルFRB議長 追加措置を示唆
29日(水)の為替相場
期間:29日(水)午前6時10分~30日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):豪基調インフレ率 予想以上の伸び
豪1-3月期消費者物価指数は前年比+2.2%となり、予想(+1.9%)を上回った。豪中銀(RBA)が重視する基調インフレ率も前年比+1.75%と予想(+1.55%)を上回った。ただ、基調インフレ率はRBAのインフレターゲット(2-3%)を依然として下回っている。
(2):独4月CPI 予想を上回る
独4月消費者物価指数・速報値は前月比+0.3%、前年比+0.8%と、いずれも予想(+0.1%、+0.7%)を上回った。
(3):米GDP 6年ぶりマイナス成長
新型コロナ治験薬「レムデシビル」の臨床試験の結果が良好だったと伝わり、欧州株や米国株先物が上昇する中、ドル売りと円売りが交錯。ドル/円は神経質に上下したが、クロス円は上昇した。なお、米1-3月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比年率-4.8%と予想(-4.0%)を下回り、2014年1-3月期以来のマイナスを記録。個人消費が前期比年率-7.6%(予想:-3.6%)と大きく落ち込んだ事が足を引っ張った。
(4):パウエルFRB議長 追加措置を示唆
米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利であるFFレートの誘導目標を0.00-0.25%で据え置いた。声明では、新型コロナが「中期的」に大きなリスクになるとした上で、「経済が最近の出来事を乗り切り、最大雇用と物価安定という目標の達成に向けた軌道に乗ったと確信するまで、この目標レンジを維持すると見込んでいる」とした。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「追加措置が必要になる可能性は高い」「米GDPは回復しても新型コロナ前の水準には戻らない」「今は連邦債務を心配するときではない」などと述べた。
29日(水)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
上値の重い展開継続
昨日のドル/円は一時106.36円前後まで下落して3月17日以来の安値を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大で停止していた欧米の経済活動が再開に向けて動き出す中、ドル売りが先行した。一方、コロナ治験薬「レムデシビル」を巡る期待で欧米株が上昇する中、106.70円台に反発するなど円売りが優勢となる場面もあった。
リスク・オン(リスク・オフの巻き戻し)の環境下でドルと円はいずれも売られているが、ドルの弱さがやや上回っている、というのが足元の状況だろう。ドル/円は月末のポジション調整も相まって上値の重い展開が続きそうだ。ただ、3月の上げ幅の半値押し(106.445円前後)を達成しただけに、ここからさらに大きく下値を切り下げる展開にはならないだろう。
本日及び明朝の注目イベント
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。