目次
▼3日(金)の為替相場
(1):豪中経済指標 予想を上回る
(2):欧州経済指標 いずれも悪化
(3):米雇用大幅に悪化 NFP-70.1万人
(4):米ISM非製造業 予想ほど落ち込まず
3日(金)の為替相場
(1):豪中経済指標 予想を上回る
豪2月小売売上高は前月比+0.5%と市場予想(+0.4%)を上回った。その後に発表された中国3月サービス業PMIも43.0と予想(39.0)を上回った。
(2):欧州経済指標 いずれも悪化
仏3月サービス業PMI・改定値は27.4(速報値29.0)、独3月サービス業PMI・改定値は31.7(速報値34.5)、ユーロ圏3月サービス業PMI・改定値は26.4(速報値28.4)と、いずれも速報値から下方修正された。また、英3月サービス業PMI・改定値も34.5と下方修正(速報値35.7)された。
(3):米雇用大幅に悪化 NFP-70.1万人
米3月雇用統計は、非農業部門雇用者数が70.1万人減と市場予想(10.0万人減)を大幅に下回り、失業率は4.4%と前月(3.5%)から一気に0.9%ポイント悪化。なお、平均時給は前月比+0.4%、前年比+3.1%(予想+0.2%、+3.0%)であった。米労働省は「3月統計の調査対象期間は新型コロナウイルス感染拡大の影響で月後半に広がった事業・学校閉鎖の前だという点に留意すべきだ」と特記した。
(4):米ISM非製造業 予想ほど落ち込まず
米3月ISM非製造業景況指数は52.5と前月(57.3)から低下したものの、予想(43.0)ほどには落ち込まなかった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、内訳の入荷遅延指数が大幅に上昇した事で下げ渋った。なお、新規受注指数や雇用指数は大幅に低下した。
3日(金)の株・債券・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
方向感出にくい展開継続か
3日のドル/円は107.80~108.68円前後のレンジで推移。終値は前日比0.5%高の108.44円前後だった。米3月雇用統計は新型コロナウイルス感染拡大の影響で著しく悪化したが、ドルはむしろ安全通貨として強含んだ。円も安全通貨に位置付けられるため、ドル/円相場は方向感が出にくい展開が続きそうだ。
新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、日本政府による緊急事態宣言や東京都のロックダウン(都市封鎖)も視野に入ってきた。仮に発動された場合、円相場がどのように反応するかについては見方が分かれているが、安全通貨の円は上昇するとの見方がやや優勢となっている。外為どっとコム総研が3日に行ったアンケート調査によると、緊急事態宣言やロックダウンが発動された場合、円高が進むとの意見は全体の45%、円安が30%、変わらずは25%だった。