目次
▼25日(水)の為替相場
(1):米経済対策費 2兆ドルで合意
(2):欧州株反発 ECB無制限国債買い入れ観測も
(3):独景気刺激策 総額7500億ユーロへ
25日(水)の為替相場
(1):米経済対策費 2兆ドルで合意
米上院とホワイトハウスは、新型コロナウイルス感染拡大による経済的打撃への対策費の規模について2兆ドルで合意に達した。これを好感してアジア株が全面的に上げ幅を拡大すると円売りが優勢になった。
(2):欧州株反発 ECB無制限国債買い入れ観測も
欧州市場でユーロやポンドが上昇。株価の反発を受けて過度なリスク回避ムードが後退する中、ドルへの需要も後退。ユーロ/ドルやポンド/ドルの上昇に連れてユーロ/円とポンド/円も上伸した。欧州中銀(ECB)はメンバー間で「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」と呼ばれ、ほぼ無制限の国債購入が可能になる強力な債券買い入れの発動に幅広い支持があると伝わった事もユーロを支援した。
(3):独景気刺激策 総額7500億ユーロへ
ユーロはNYクローズにかけて一段高。ドイツ議会は憲法で定められた債務上限規定を停止する事を認め、新型コロナウイルス対策としてメルケル政権がまとめた大規模な景気刺激策を承認した。刺激策の総額は7500億ユーロを超える事になった。
25日(水)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
反落への警戒が必要な局面
昨日のドル/円は110.75~111.68円前後のレンジで推移。終値は前日比ほぼ横ばいの111.20円前後だった。新型コロナウイルス対策として各国が大規模な金融緩和と財政出動に動いた事で投資家のリスク志向が回復する中、逃避的なドル需要が減退した一方、世界的に株価が反発する中で円も弱含んだためドル/円相場は方向感が出にくかった。ただ、年初来高値112.22円前後を前にして111円台後半の上値の重さが目立ち始めた。こうした動きを踏まえると、112円台を回復できない限り反落への警戒が必要な局面に入ったと言えそうだ。
なお、本日は米新規失業保険申請件数(21:30)が発表される。コロナ禍で失業保険申請が爆発的に増加すると見られており、市場予想は164.0万件と前週から135.9万件増加する見込みとなっている。この結果にドルがどれほど反応するかは未知数だが、リスク回避モードの再開に繋がる恐れもあるため注目しておきたい。