目次
▼20日(金)の為替相場
(1):東京市場休場 ドル売り優勢
(2):FRBスワップ協定拡充を発表
(3):NY州 コロナ対策で外出禁止
(4):独 全国封鎖導入の見通し
20日(金)の為替相場
(1):東京市場休場 ドル売り優勢
東京市場が休場で薄商いの中、前日までのドル高の反動でドル売りが優勢となった。ドル/円は109.30円台まで下落した一方、クロス円はストレートドル(ユーロ/ドルなど)の上昇を支えに強含んだ。
(2):FRBスワップ協定拡充を発表
米連邦準備制度理事会(FRB)は、ドルの流動性逼迫を受けて欧州中銀(ECB)や日銀など主要5中銀とのスワップ協定を拡充すると発表。7日物ドル資金供給の頻度を週次から日次に引き上げて、少なくとも4月末までこれを継続するとした。
(3):NY州 コロナ対策で外出禁止
前日の米カリフォルニア州に続き、NY州が全ての住民に外出禁止を指示。なお、NY州における新型コロナウイルスの感染者は前日比2950人増の7102人となった。
(4):独 全国封鎖導入の見通し
メルケル独首相が自宅で健康観察に入ったと伝わった。首相と接触のあった医師が新型コロナウイルス検査で陽性となった事を受けた措置とされる。なお、ドイツは新型コロナウイルス対策として、少なくとも1000億ユーロの補正予算を承認する見通しとも報じられた。また、全国的な封鎖も近く導入される見通しとの事。
20日(金)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
不安定な相場展開が続く公算
20日のドル/円は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の落ち込みが懸念される中、ドルへの逃避的な買いが継続。109.30円台に反落する場面もあったが、NY市場でドル買いが再燃すると一時111.50円前後まで上昇した。終値は約0.2%高の110.85円前後だった。
米連邦準備制度理事会(FRB)が、世界の主要中銀とのスワップ協定を通じたドル資金の供給拡大に動いた事で市場のパニック的なドル買いは収まりつつあるが、ドル高の流れそのものを変えるほどの効果はまだ見られない。今朝も、米国株先物が時間外取引で値幅制限いっぱいまで下落する中、ドル/円は111.20円台に上昇する場面があった。各中銀のドル供給でドル高のペースはこれまでより鈍ると見られるが、ドルが急落する展開は見込みにくい。いずれにしても、ドル/円は不安定な相場展開が続く公算が大きく、想定レンジは広めに取っておきたい。