目次
▼16日(月)の為替相場
(1):FRB緊急利下げ発表
(2):RBA 追加政策措置発表
(3):日銀 追加金融緩和決定
(4):サーキット・ブレーカー発動
(5):NYダウ 史上最大下げ幅を記録
16日(月)の為替相場
(1):FRB 緊急利下げ発表
米連邦準備制度理事会(FRB)は100bp(1.00%)の緊急利下げを発表。政策金利であるFFレートの誘導目標を0.00-0.25%に引き下げた。また、今後数カ月間で7000億ドルの国債買い入れを行う事も発表した。FRBのゼロ金利政策と量的緩和政策の復活を受けてドルが売られるとドル/円は105円台まで下落。クロス円もこれに連れて下落した。なお、日米欧など世界の主要6中銀が協調してドル資金の供給を拡大する事を日銀が発表した。日銀は、その後12時から緊急会合を開催する事も発表した。
(2):RBA 追加政策措置発表
豪中銀(RBA)は声明で「国債を流通市場で購入する用意がある」「追加の政策措置について19日に発表する予定」と発表した。
(3):日銀 追加金融緩和決定
日銀は上場投資信託(ETF)の年間購入目標額を6兆円から12兆円に倍増した他、コマーシャル・ぺ-パー(CP)・社債の買い入れ枠もそれぞれ1兆円ずつ増額。また、中小企業支援に向けて金融機関にゼロ金利で資金を供給する「企業金融支援特別オペ」を新設。一方でゼロ金利の深堀りは見送った。市場はこれを失望的に受け止めた模様で、日本株が下落に転じるとともに円買いが優勢となった。
(4):サーキット・ブレーカー発動
欧州株が軒並み10%前後の大幅安となる中、リスク回避の円買いが強まりドル/円やクロス円が下落。その後、NYダウ平均も急落して始まり、取引開始直後にサーキット・ブレーカー(一時取引停止措置)が発動された。
(5):NYダウ 史上最大下げ幅を記録
サーキット・ブレーカーの発動後はやや値を戻していた米国株が引けにかけて再び下げ幅を拡大。NYダウ平均は2997ドル安となり史上最大の下げ幅を記録した。トランプ米大統領が「新型ウイルスとの闘いは7、8月まで続く可能性もある」「米国は新型ウイルス禍でリセッションに向かうかもしれない」などと述べた事が不安視された。
16日(月)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
不安定な相場展開が続く公算
昨日のドル/円は、前週末の終値(108.00円前後)から約1.9%下落。一時約2.6%安の105.14円前後まで下落する場面もあった。米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀が緊急会合を開き追加緩和に動いたが、新型コロナウイルスの感染拡大を巡る市場の動揺は収まらず世界的な株安の流れを止められなかった。なお、NYダウ平均は2997ドル安となり、史上最大の下げ幅を記録した。
本日も株価続落リスクと円高リスクがくすぶり続けよう。もっとも、四半期末を控え基軸通貨であるドルへの需要も根強い。ドル買いと円買いのニーズが交錯しやすい地合いであり、ドル/円は本日も不安定な相場展開が続く公算が大きい。