目次
▼19日(水)の為替相場
(1):日本1月貿易収支 1兆3126億円の赤字
(2):英インフレ指標 伸び加速
(3):米経済指標 いずれも予想を大幅に上回る
(4):米株史上最高値更新 NY市場で円売り加速
(5):FOMC議事録 新型コロナウイルス懸念も
19日(水)の為替相場
(1):日本1月貿易収支 1兆3126億円の赤字
日本1月貿易収支(通関ベース)は1兆3126億円の赤字となり、赤字額は予想(1兆6848億円)には達しなかった。
(2):英インフレ指標 伸び加速
英1月消費者物価指数は前月比-0.3%、前年比+1.8%となり、いずれも予想(-0.4%、+1.6%)を上回った。同生産者物価指数も前月比+0.3%、前年比+1.1%と予想(+0.1%、+1.0%)を上回った。
(3):米経済指標 いずれも予想を大幅に上回る
米1月生産者物価指数は前月比+0.5%、前年比+2.1%、コア前年比+1.7%といずれも予想(+0.1%、+1.6%、+1.3%)を上回った。また、米1月住宅着工件数も年率換算156.7万件と予想(142.8万件)を大幅に上回った。
(4):米株史上最高値更新 NY市場で円売り加速
NY市場で円売りが加速。S&P500やナスダックが史上最高値を更新する中で円売りが強まった。もっとも、安全資産の金が値上がりした点などから見て円売りの背景はリスク選好の高まりではなく、新型肺炎の感染拡大が中国から日本に移ったためとの見方もあった。
(5):FOMC議事録 新型コロナウイルス懸念も
米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録は「新型コロナウイルスは見通しに関する不確実性の一つ」としながらも「参加者は総じて、経済活動見通しのリスク配分が前回会合よりも幾分好ましい状態との見方だった」とした上で「現在の政策スタンスは当面適切」との見解を示した。
19日(水)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
欧米市場では追撃の円売りが入りやすい
昨日のドル/円は一時111.59円前後まで上昇して終値ベースでは約1.3%の大幅高。主要国の株高を背景にリスク・オンの円売りが活発化したとの見方もあるが、中国で新型肺炎の感染拡大ペースが鈍った反面、日本では感染が拡大しているだけに、円売りには「日本売り」の意味合いもあるようだ。なお、中国共産党の機関紙である環球時報は「ここから2週間で日本が『次の武漢』になるかどうかが決まる」と伝えた。
円売りの背景にはやや不透明感が残るものの、ドル/円は昨年後半から続いていたおおよそ108円から110円のレンジを明確に上放れており、チャート上の上値余地が拡大したと考えられる。約9カ月半ぶりの111円台とあって、本日は本邦輸出企業などのドル売りに上値を抑えられる可能性もあるが、欧米市場では追撃の円売りが入りやすいと見る。