目次
▼6日(木)の為替相場
(1):豪経済指標 予想値を下回る結果に
(2):中国財務省 米国製品の関税税率引き下げ
(3):独製造業新規受注 大幅に落ち込むもユーロの反応は限定的
(4):ドル買い優勢もドル/円の上値重く
▼ドル/円の見通し:
110円台前半は目先のトレンドを巡る攻防の分岐点に
6日(木)の為替相場
(1):豪経済指標 予想値を下回る結果に
豪12月貿易収支は52.23億豪ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(55.00億豪ドル)に届かなかった。また、豪12月小売売上高は前月比-0.5%と予想(-0.2%)を下回った。
(2):中国財務省 米国製品の関税税率引き下げ
中国財務省は、米国製品750億ドル相当に対する関税の税率を半分に引き下げると発表。2月14日から現在10%の関税は5%に、5%のものは2.5%に引き下げられる事になった。米中の対立が一段と緩和したとの見方から豪ドル/円は上昇した。
(3):独製造業新規受注 大幅に落ち込むもユーロの反応は限定的
独12月製造業新規受注は前月比-2.1%と予想(+0.6%)に反して大幅に落ち込んだものの、ユーロの反応は限定的だった。
(4):ドル買い優勢もドル/円の上値重く
米新規失業保険申請件数は20.2万件と2019年4月以来の低水準を記録。市場予想(21.5万件)以上に改善した。ドルは買いが優勢となったが、ドル/円は節目の110.00円を前に上値が重かった。クロス円はユーロ/ドルなどドルストレートの下落に連れて弱含んだ。英国の欧州連合(EU)との貿易交渉が難航するとの懸念からポンド/円は特に軟調だった。
6日(木)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
110円台前半は目先のトレンドを巡る攻防の分岐点に
昨日のドル/円は、終値ベースで約0.1%の小幅高。ドル高・円安の流れが継続する中、110円ちょうど前後まで上昇したが、110円台前半に並ぶ売りオーダーを前に伸び悩んだ。
そうした中、本日は米1月雇用統計が最大の焦点となる。注目の非農業部門雇用者数の市場予想は16.5万人増だが、5日の米1月ADP全国雇用者数が29.1万人増となり4年8カ月ぶりの高い伸びを記録した事から、実際の期待値は市場予想よりも高いと考えられる。それだけに期待はずれの雇用統計となれば、ドル/円は手仕舞い売りが強まりそうだ。今週の上げ幅を半分方削る形で109円台前半に押し戻される可能性もある。その反面、高い期待値のハードルをクリアできるようなら1月高値(年初来高値)の110.29円前後を上抜けて上昇が加速してもおかしくない。ドル/円の110円台前半は、目先のトレンドを巡る攻防の分岐点になるとの見方が少なくないだけに、本日の米1月雇用統計は重要な意味を持ちそうだ。