目次
▼27日(月)の為替相場
(1):新型コロナウイルス感染症例2000件超
(2):ユーロ/円 再び120円台を割り込む
(3):オフショア人民元 対ドルで年初来安値更新
(4):世界経済への不透明感→NYダウ等資産価格軒並み下落
▼ドル/円の見通し:
200日移動平均線(108.50円前後)はひとまずサポートに
27日(月)の為替相場
(1):新型コロナウイルス感染症例2000件超
前日時点で中国本土の新型コロナウイルス感染症例が2000件を超えるなど、新型ウイルスによる肺炎の感染拡大が続く中、週明けの為替市場は円独歩高でスタートした。なお、その後、中国メディアは湖北省の新型ウイルスによる死者が少なくとも80人になったと報じた。また、中国政府が春節(旧正月)の連休を2月2日まで延長する事を決めたと伝わった。
(2):ユーロ/円 再び120円台を割り込む
独1月Ifo景況感指数(期待指数)は92.9と、予想(94.8)に反して前回(93.9)から低下した。欧州株の下げ幅拡大も相まってユーロ/円は再び120円台を割り込んだ。
(3):オフショア人民元 対ドルで年初来安値更新
新型ウイルスによる中国経済への負の影響が懸念され、オフショア人民元が対ドルで年初来安値を更新する中、中国との関係が深い豪州の豪ドルにも売りが続いた。
(4):世界経済への不透明感→NYダウ等資産価格軒並み下落
新型ウイルスに端を発した世界経済への不透明感から、NYダウ平均やNY原油先物などの資産価格が軒並み下落。クロス円に下落圧力がかかった一方、ドル/円はストレートドル(豪ドル/米ドルなど)でのドル買いが支えとなり下げ渋った。
27日(月)の株・債権・商品市場&外為注文情報
ドル/円の見通し:
200日移動平均線(108.50円前後)はひとまずサポートに
昨日のドル/円は、終値ベースで約0.4%下落。中国で発生した新型肺炎の感染拡大によるリスク回避の円買いで一時108.73円前後まで軟化した。中国が旧正月の連休を延長した事などから経済活動への負の影響が懸念され、世界的に株価が下落するとともに原油や穀物などの商品価格が値下がりした。米長期金利にも低下圧力がかかっており、ドル/円は本日も下値を探る展開になりやすいと見られる。
もっとも、足元の為替市場ではリスク回避のドル買いも根強い。ドルは円以外の主要通貨に対して強含んでおり、こうした動きがドル/円の下値を支えている面もある。200日移動平均線が通る108.50円前後はひとまずサポートになりそうだ。ドル買いの持続性を占う上では、米12月耐久財受注や米1月消費者信頼感指数などの経済指標にも注目したい。