(1)
仏9月製造業PMI・速報値が50.3と予想(51.2)を下回ったのに続き、独9月製造業PMI・速報値も41.4と予想(44.0)を下回った。なお、独9月サービス業PMI・速報値も低下したため、独9月総合PMIは49.1となり、約6年半ぶりに好・不況の分岐点である50.0を割り込んだ。これを受けてユーロ売りが活発化。ドル/円や他のクロス円もユーロ/円の下落に連れて軟化した。
(2)
英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitに関するEU側の首席交渉官であるバルニエ氏は、アイルランド国境問題の 「バックストップ(安全策)」について、ジョンソン英首相の撤回要求は容認できないと表明した上でBrexitを巡る行き詰まりの打開を見通すのは難しいと述べた。
(3)
米9月製造業PMI・速報値は51.0と予想(50.4)を上回ったがドルの反応は限られた。
ドル/円の見通し
昨日のドル/円は終値ベースでほぼ横ばい。仏・独・ユーロ圏9月製造業PMIの落ち込みを受けたユーロ/円の下落に引っ張られて107.70円台から107.30円台へと反落したが、107.50円台に値を戻してクローズ。107円台前半には20日移動平均線(107.27円前後)、日足一目均衡表の雲上限(107.18円前後)、9月以降の上昇幅の2分の1押し(107.11円前後)などチャート上のポイントが多く、本日もこれらがドル/円のサポートになりそうだ。
一方で、先週後半からの調整ムードを踏まえると上値も重そうだ。100日移動平均線と日足一目均衡表の転換線が重なる107.89円前後を超えて108円台を回復するには、相当な強材料が必要だろう。四半期末にあたる9月末が近付く中、本日のドル/円は107円台半ばを中心にもみ合う展開が見込まれる。