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【ドル/円、来週の見通し】日銀利上げでも円安止まらない!?ウォーシュFRB議長は今後の金融政策運営についてどのような見解を示すのか_2026/6/12



「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha

『最新のドル/円相場を解説』

最新のマーケット情報まとめ

<日銀会合の注目ポイント>
日銀金融政策決定会合は15日~16日に開催される。今回は植田総裁が欠席し、氷見野副総裁が議長を務め、内田副総裁が記者会見を行う。市場では6月会合での0.25%の利上げがほぼ確実視されており、年内にはさらにもう1回、早ければ10月、遅くとも12月の追加利上げが見込まれている。インフレ面では、総務省発表のCPIは補助金の影響で2%を下回るものの、特殊要因を除いた日銀公表の指標では生鮮食品を除くコアがプラス2.8%、生鮮食品とエネルギーを除いたものがプラス2.2%といずれも2%を上回り、企業物価指数も6.3%と3月から伸びが加速している。
利上げは既に織り込まれているため、利上げ自体への反応は限定的とみられる。むしろ市場が注目するのは、金利急騰リスクに配慮して国債買入れ減額を2027年4月から停止するのではないかとの見方だ。仮に停止が決定されれば緩和的な措置と受け止められ、円高方向よりも円安方向に向かいやすくなると考えられる。また、追加利上げの時期を探るうえで、日銀のスタンスがタカ派的なのか慎重なのかを見極める材料として、内田副総裁の記者会見に注目が集まる。これまで植田総裁の会見ばかりが注目されてきた中、内田副総裁の見解には不透明な部分もあり、注目度は高い。

<FOMCの注目ポイント>
FOMCでは政策金利の据え置きが予想されており、市場は年内1回の利上げ(10月の確率が5割前後)を織り込みつつある。据え置きは織り込み済みのため、まず注目は声明文だ。前回4月会合では8対4で据え置きが決定され、ミラン理事が25ベーシスポイントの利下げを主張、残り3名は緩和バイアスの文言追加に賛成しなかった。今回、緩和的な文言が削除されればタカ派寄りとの見方につながる。また、四半期に1度のドットチャートも公表され、前回3月時点の中央値である年内1回利下げから、据え置きや1回利上げへシフトしていればドル買い反応となろう。
最大の注目は、ウォーシュ新議長の就任後初となる記者会見だ。FRBの方針に加え、トランプ大統領が雇用統計後に「利下げだ」と発言する中、政治的要因を排して独立性をいかに示すかが焦点となる。利上げを示唆する発言があればドル買いが強まるだろう。ただし懸念材料もある。ウォーシュ議長は4月の公聴会で「私が好む指標はトリム平均」と述べており、CPIのトリム平均は2.9%(総合4.2%)、PCEデフレーターのトリム平均は2.3%(同3.8%)と低めの数値となっている。これを根拠に利上げへ慎重な姿勢を示せば、利下げの可能性が残るとの見方からドルが売られる可能性もある点には注意したい。

<為替介入への警戒>
日銀会合とFOMCを受けてドル円相場が上昇する展開となった場合、4月30日に介入が入る前の高値である160.70円の突破や、161円突破といった動きになると、為替介入への警戒が高まる。過去にも日銀会合の記者会見後やFOMC後に介入が実施された実績があるため、この点は警戒しておきたい。

<テクニカル分析>
ドル円相場は上昇トレンドラインに沿った値動きが続いており、高値・安値を切り上げながらじわじわと上昇している。移動平均線も3本とも上向きで強気のパーフェクトオーダーを形成しており、基本的にトレンドは上昇基調との見方になる。直近は160円で上値を抑えられているが、ここにラインを引くとアセンディングトライアングル(上昇三角形)を形成している形となっており、これを突破すればより上昇の勢いが強まる可能性がある。160.70円を突破すれば勢いが強まり、2024年の高値である162円付近を試す展開となろう。さらにそこを突破する動きとなれば、歴史的な水準となるため、心理的節目の165円も視野に入ってくることが十分考えられる。来週のレンジ上限は一応162円とみているが、そこを突破すればさらに上値余地がありそうだ。

<来週の注目イベント>

6/15☆ラガルドECB総裁講演
6/15◎米6月ニューヨーク連銀製造業景気指数
6/15◎米5月鉱工業生産
6/16☆中国5月小売売上高
6/16☆中国5月鉱工業生産
6/16☆日銀金融政策決定会合
6/16☆RBA政策金利
6/16☆内田日銀副総裁記者会見
6/16☆独6月ZEW景況感調査
6/17☆英5月消費者物価指数
6/17☆米5月小売売上高
6/17☆FOMC政策金利
6/17☆FOMC経済・金利見通し
6/17☆ウォーシュFRB議長記者会見
6/18☆英5月雇用統計
6/18☆BOE政策金利
6/18☆BOE議事録
6/18☆米新規失業保険申請件数
6/18◎米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
6/19☆日本5月消費者物価指数
6/19☆日銀金融政策決定会合議事要旨(4月27-28日分)

☆特に重要 ◎重要

<ドル/円 日足>

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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