
【振り返り】トランプ氏の「停戦延長」と地政学リスクの交錯
昨日のドル円は、NY時間終盤に159.570円まで続伸しました。背景には、トランプ米大統領によるイランとの「停戦無期限延長」の発表があります。
リスク選好の円売り
トランプ氏がSNSで「協議完了まで停戦を延長する」と表明しました。さらに、ニューヨーク・ポスト紙に対し、早ければ24日にも再協議を行う可能性を示唆したことで、市場では過度な衝突懸念が和らぎ、リスクオンの円売りが優勢となりました。
ドルの下支え
一方で、ホルムズ海峡の封鎖が継続していることから原油先物価格が上昇しました。これに伴う米長期金利の上昇がドル買いを誘発し、ドル円を押し上げる要因となりました。
【本日アジア時間】日経平均「6万円」突破と止まらないドル買い
本日23日のアジア時間、ドル円は159.684円まで上値を伸ばしています。
歴史的な株高
東京株式市場では、日経平均株価が連日で史上最高値を更新し、一時6万円の大台に乗せるという歴史的な展開となりました。この旺盛なリスク選好姿勢が、さらなる円売りを加速させています。
原油高と本邦実需
原油先物価格が95ドル台まで上昇しています。エネルギー価格の高騰は日本の貿易収支悪化、つまり交易条件の悪化を意識させ、実需筋の円売り・ドル買いを誘発しています。
【今日の見通し】160円の大台を睨む展開
目先は、心理的・テクニカル的な節目である160.000円を突破できるかが焦点となります。
再協議の行方に注目
トランプ氏が示唆した「24日の再協議」を巡っては、イラン側が「交渉の予定はない」と否定的な報道もあり、情報が錯綜しています。協議の不透明感が続く限り、原油高を通じたドル買い圧力は残りやすいでしょう。
米経済指標の影響
今晩発表される米新規失業保険申請件数や4月PMI速報値の結果次第では、米金利のさらなる上昇を通じて、一気に160円台へ突入する可能性があります。
ただし、節目の水準だけに、本邦当局による口先介入への警戒感も高まりやすく、神経質な値動きが続く見通しです。
黒川健
米国Capital Market Services LLCニューヨーク本社および上田ハーロー株式会社でカバーディーラー、プロップディーラーを約20年間務める。2021年9月(株)外為どっとコム総合研究所入社後は、テクニカル分析、ファンダメンタル情報を配信している。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
