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うぉ!原油価格が19%の超暴落、停戦合意で|ホルムズ航行の正常化確認がカギ(WTI/USD 週間見通し)2026年4月8日

 

作成日:2026年4月8日 10時30分
監修 株式会社外為どっとコム総研 小野直人

原油市場が急落した背景|パニック買いが一転して売りに変わった要因

2026年4月8日朝、原油市場は急落しました。前日までWTI原油先物は、米・イラン対立とホルムズ海峡の通航不安を背景に終値ベースで113ドル前後まで上昇していましたが、トランプ米大統領がホルムズ海峡の再開を条件とする2週間の停戦合意を表明したことで、供給遮断リスクが急速に後退しました。これまで積み上がっていた地政学リスクプレミアムが一気に剥落し、相場はパニック買いからパニック売りへ反転しました。

WTI原油 60足(外為どっとコムCFDネクスト)

WTI原油 60足(外為どっとコムCFDネクスト)

原油急落はこうして起きた|2026年4月8日(日本時間)のタイムライン

07:00頃 極限の緊張状態

7日の取引ではWTIは113ドル台の高値圏で推移し、ホルムズ海峡を巡る警戒感から神経質な値動きが続いていました。前日終値は112.95ドルで、市場は供給不安を強く織り込んでいました。

07:35前後 トランプ大統領の発表

トランプ米大統領は、ホルムズ海峡の即時かつ安全な再開を条件とする2週間の停戦合意を表明しました。これにより、原油価格に上乗せされていた地政学プレミアムが急速に縮小し始めました。

07:35〜08:30頃 価格崩壊

WTI原油先物は一時91ドル前半まで急落しました。前日終値112.95ドルからみると大幅な下げで、100ドルの大台も割り込みました。

08:30以降 調整局面

その後は97ドル付近まで買い戻され、相場の焦点は、どこまで上がるかから、どこで下げ止まるかへ移っています。

WTI原油の下値・上値目処|急落後の重要ラインと戻りのポイント

WTI原油 日足/50日・200日移動平均線/RSI(9)

WTI原油 日足/50日・200日移動平均線/RSI(9)

今朝の急落を受け、市場の焦点は下値目処に移っています。日足チャートでは、2月末以降の急騰が長期トレンドから大きく上振れた「有事のプレミアム」であったことが、直近ローソク足の大陰線と長い下ヒゲによってよく表れています。WTIが一時91ドル前半まで急落したあと97ドル近辺まで買い戻された動きは、パニック売りの一巡と、その後のショートカバーを示す形といえます。

WTI原油の第1支持帯は91ドル

ここは今朝の最安値であり、長い下ヒゲの先端にあたります。パニック売りの直後に買い戻しが入った水準であり、短期的な絶対防衛線として意識されやすいポイントです。ここを維持できるかどうかが、100ドル前後を再び回復できるかを見極める最初の焦点になります。

WTI原油の次の下値目処は80ドル(50日移動平均線)

現在の価格水準と50日線の間に大きな価格形成の空白(真空地帯)があり、91ドル近辺を明確に割り込むようなら、80ドル方向へ下落スピードが速まりやすい点には注意が必要です。

WTI原油の戻り目処|100ドル・105ドル・113ドルの重要ライン

上値の目安としてまず意識されるのは、心理的節目でもある100ドル前後です。ここは急落後の買い戻しがいったん到達した水準であり、最初の戻り確認ラインとして機能しやすいポイントです。

次の目処は105〜107ドル台です。ここは急落前の高値圏と今朝の急落後の価格帯の中間にあたり、短期筋の戻り売りが出やすいゾーンと考えられます。

さらに戻りが強まった場合でも、110〜113ドル台は最も強い上値抵抗帯となります。今回の急落が始まった水準であり、地政学リスクを強く織り込んでいた価格帯でもあるため、停戦合意への信頼が十分に高まらない限り、このゾーンを一気に回復するハードルは高いとみられます。

原油急落後のRSIはどう動いた?相場心理を読み解く

急落前までの強い過熱感はかなり解消され、強気ポジションのガス抜きはひとまず進んだとみられます。ただし、売られすぎ水準まで落ちたわけではないため、相場が完全に落ち着いたとも言い切れません。停戦交渉の不透明化など新たな材料が出れば、再び大きく振れやすい地合いは残っています。

原油市場の今後の焦点|ホルムズ海峡の航行正常化がカギ

今後の焦点は、今回の停戦合意が実際に機能するかどうかにあります。今回の合意は恒久的な和平ではなく、ホルムズ海峡の再開を前提とした2週間の暫定措置にすぎません。通航正常化が進めば原油の上値は抑えられやすくなる一方、履行に疑念が出れば、地政学リスクプレミアムが再び相場に戻る可能性があります。

供給面では、OPECプラスが5月に日量20.6万バレルの生産調整を実施する方針を示しています。ただし同時に、情勢次第では増産の一時停止や反転もあり得るとしており、供給増の影響を機械的に決め打ちするのは危険です。価格面では、100ドル前後を明確に回復できるかどうかが、短期的な地合いを判断するうえでの重要な分岐点になります。

今後のスケジュール

  • ・EIA週間石油統計 4月8日23時30分ごろ(日本時間)
  • ・API週間統計 原則として毎週水曜日早朝(日本時間)
  • ・OPECプラス次回会合 5月3日予定
 
株式会社外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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