
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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IMF、成長「若干加速」を予測 金融緩和を支持 財政と司法には注文も
国際通貨基金(IMF)は19日、職員によるメキシコ訪問を終えて同国経済に関する声明を発表。「今年の経済は1.0%成長し、2026年には若干加速する」と予測したほか、「公的債務のさらなる増加を防ぎ、起こり得るショックに対応するための財政余地を生み出すためには、さらなる赤字削減とその調整を支援する政策措置が必要である」と指摘した。また、IMFはメキシコの金融政策について「インフレ率が3%の目標達成に向けて進んでいることが明確になれば、更なる金融緩和を実施すべき」との見解を示した。
さらに、ロペスオブラドール前大統領が推進した司法改革(裁判官を国民投票で公算)について「透明性、専門性、説明責任を確保するための安全策が伴うべきであり、これらはすべて投資家の信頼にとって極めて重要である」と注文を付けた。なお、メキシコペソ/円は先週18日に年初来高値となる8.098円前後まで上昇。その後、やや伸び悩んでいるものの8.0円台を維持しており、底堅く推移している。
メキシコペソ/円 週足チャート

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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