
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 神田卓也
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トランプ関税でペソ売り先行も下げ渋る
メキシコペソは本日14日のオセアニア市場で急落。米国のトランプ大統領が週末12日に、メキシコと欧州連合(EU)に対し30%の関税賦課を表明したことから売りが先行すると、ペソ/円は前週終値から0.6%安い7.857円前後まで急落した。ただ、その後は一時7.900円前後まで値を戻すなど、ペソ売りは一服している。ペソは対ドルでも売りが先行したが、一巡後に下げ渋る動きとなっている。
なお、トランプ米政権は先週11日、カナダに35%の追加関税を通告したが、USMCA(米、メキシコ、カナダ)協定で定めた輸入品への関税免除措置は維持されることになった。このため、追加関税のインパクトは数字ほど大きくないとの見方が広がり、カナダドルは一時売られたものの下げ渋った。米国はメキシコに対しても同様の免除措置を維持すると見込まれることから、本日のペソ売りも続かなかったと考えられる。
USMCAの存在は、カナダ(カナダドル)とメキシコ(メキシコペソ)にとって、トランプ関税の衝撃を和らげる「シールド」として機能しているようだ。ただ、USMCAについては来年2026年7月までに、3カ国共同で運用状況の見直しを行うことが決まっている。このため「シールド」の効果がどこまで持続するかはやや不透明であろう。
メキシコペソ/円 週足チャート

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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。

