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ドル円、円安進行!上値志向の強いチャートへ、円買い要素がない地合い  2025/7/14(月)井上義教【FX為替見通し】#外為ドキッ

 

円安トレンド加速:関税懸念下での対円全面安
【明快!テクニカルレビュー】

動画配信期間:公開日から3カ月間

動画解説

相場分析ポイント解説・通貨ペア分析

予想に反した円安の加速

関税問題で対ドルの動きを予想していたが、意に反して円安が進行した。特に金曜日の陽線出現により一気に円安への動きが実現した。
日本の政策金利0.5%に対して消費者物価指数(CPI)が3%という状況で、実生活では2~3割の値上がりを実感している中、実質的な政策金利はかなりのマイナスとなっている。このため放っておくと円が売られ、逆に円を買う要素がない地合いであることが、陽線出現により改めて浮き彫りになった。

ドル円のテクニカル転換点

本格的な円安トレンドに入るかは不明だが、金曜日のドル円の動きを見ると、6月23日の上髭を完全に埋めに行く動きとなっており、かなり息の長い上昇とは言わないまでも、下がりにくくなったと言える。
水曜・木曜日に髭を伴って調整気味の動きを見せたところで、何のことはなく陽線で上値取りに来て高く引けてしまったのは、売り方からすると負けを認めざるを得ない展開だった。
この動きはドル円だけでなく対円通貨ペア全体に言えることで、対ドルはほぼ動かず、対円で円安という流れが先週末に見られた。アメリカが年内に利下げの動きになる中、日銀が率先して金利を上げるのは抵抗感があるのだろうが、上げる時期が遅れるほど円安へ動いて催促するような形の動きになる地合いだ。

ドル円の展望

金曜日の陽線で火水木の上髭を全て包み、6月23日の長い上髭もほぼ攻略した。次のターゲットは5月13日のコブとなる。注意すべきは、長期移動平均線の下落基調がほぼ横ばいになり、実体線がもしかすると上昇傾向にかじ取りを変えてくる可能性が極めて高い点だ。
レンジ相場を形成しているように見えるが、時間が経つほど過去の取引価格帯は忘れ去られ、徐々に上値志向の強いチャートになっていく可能性が出てきた。

ユーロ円の強さ

水木と調整色の強い動きを見せたが、金曜日の陽線で全て埋めてしまった。ドル円と違って過去の取引価格という制約がないため、長期チャートでは2024年7月付近に出てくるが、これだけもみ合って高値追いの動きを見せているのは強いと言わざるを得ない。
ドイツの積極財政が評価されているが、どちらかというとユーロが買われるよりは相対的にユーロに資金が流れている。ユーロ円は強いがユーロドルはそうでもないため、ユーロが気持ち強く、円が気持ち弱く、ユーロ円が買われているイメージだ。
実体線と長期移動平均線の乖離が目立つが、先週水木のように適度な調整を入れているため、まだ買えなくはない。新規ポジションで売りを選択する理由はないが、買いも若干慎重に、しっかりと損切りの逆指値を入れながら買いでついていく局面だ。

ポンド円の出遅れ感

ユーロ円と比べると出遅れ感が見て取れる。これはユーロが相対的に強い一方で、ポンドが若干弱いことによる。このチャートも売りではないが、どうせ買うならユーロ円という解釈が妥当だ。

豪ドル円の転換

先週木曜日の時点で水曜日の終値を超えてコブを一気に超え、金曜日には売り方の買い戻しが一気に入った。長期移動平均線が長期にわたって右下がりだったものが横ばいから右上がりにかじ取りを変えてきており、完全に下落トレンドから脱却したという判断が妥当だ。
買いにくいチャートではあるが、下がりにくくなっているのではないかと思われる。

ユーロドルの動きにくさ

関税がインフレ要因になるかという議論があるが、個人的にはあまりインフレ要因ではないだろうと考えている。ユーロドルの動きを見ると、だんだん動かなくなってきており、上値も切り下げているが下値を追う感じでもない。
短期・中期移動平均線の間で非常に動きにくい窮屈な値動きとなっている。チャート的には売りという感じではないが、終値ベースで安いところで引けたのは異常なほどの上値の重さで、短期移動平均線に上値を抑えられている表れだ。
MACDもデッドクロスから下向き推移で、買いにくい印象だ。売りでガンガン売っていく感じはしないが、下がったところを買うともじもじして下髭が伴ったところで投げさせられ、また戻ってくるような展開が予想される。
大きな陽線が出現して先週木曜日の高値や7月7日の高値を超えてくれば、ドル安ということで買いで入る条件つきで買い方向で見るのがいいだろう。

ポンドドルの軟調さ

安く引けてしまい、ポンド安ということだ。ドルが強いと言えばポンドが弱いということで、チャート的にはもう全く買えない状態になってしまったため、どちらかというと売りで入りたい感じだ。

豪ドル米ドルの中途半端さ

木曜日の陽線を全く生かし切れずに金曜日は中途半端な形で引けたが、高い値をキープしているため、チャート的にはまだ買えるという印象だ。

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井上義教 氏
株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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