ドル安一服、それでも警戒!【マット今井 実践トレードのつぼ】
収録日:2025/7/3
元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。
動画要約・まとめ
<FRB利下げ観測について>
現状の整理
- FRB副議長が7月利下げの可能性を示唆し、一時的にドル安が進行
- しかし、パウエル議長は利下げに慎重な姿勢を表明
- 他のFOMCメンバーも慎重派が多数
- 7月利下げを支持するメンバーは2~3人程度にとどまる
- 全体的に7月利下げの可能性は低い
<リスク要因>
トランプ大統領のプレッシャー
- トランプ大統領がFRBに早期利下げを要求
- パウエル議長交代の強権発動の可能性
- 実際に検討しているとの報道も存在
<関税交渉の状況>
交渉の難航
- 関税交渉が思うように進展していない
- 7月9日の相互関税期限延長を行わない方針
- 関税が継続される可能性が高い
- 関税継続の場合、ドル安方向への影響が予想される
<相場戦略>
現在の方針
- 相場環境が不安定で取引が困難
- 軽めのポジションで様子見
- 7月9日が重要な節目
- 来週には方向性が見えてくる予想
- 現在143円台後半で推移
- 想定レンジ:143.2-145円程度(3-4円幅)
<結論>
FRBの7月利下げ観測は一旦後退しドル安は落ち着いているが、トランプ大統領の政治的圧力と関税交渉の難航という2つのリスク要因が存在する。特に7月9日の関税期限が重要な節目となり、相場の方向性を決める可能性が高い。現在は不安定な相場環境のため、軽めのポジションで様子見の姿勢が適切。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。