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ドル円予想:中東情勢緊迫化、混沌とする為替相場…ドル高・円高どちらにも動きづらい状況  2025/6/16(月)井上義教【FX為替見通し】#外為ドキッ

 

混沌とした相場環境下でのテクニカル分析:地政学的リスクと市場の反応【明快!テクニカルレビュー】

動画配信期間:公開日から3カ月間

動画解説

相場分析ポイント解説・通貨ペア分析

混沌とした市場環境とファンダメンタルズの重要性

ミサイルが飛び交う国際情勢により、相場は混沌とした状況に陥っています。このような局面では、通常であればテクニカル分析を重視する相場においても、ファンダメンタルズに目を向けざるを得ません。ミサイル1発でチャートパターンが崩れる可能性が十分にあるため、地政学的リスクへの配慮が不可欠となっています。

金曜日(6月13日)の市場動向から見えるサイン

金曜日の動きから興味深いサインが読み取れます。ドル金利が長短ともに上昇したにも関わらず、ドル高方向への動きが見られませんでした。また、対円においても一時的に円高に動いた後、ユーロ円やポンド円を中心に大きく戻しています。
このような状況は、将来的な円高の進行やドル高への一辺倒な動きの可能性が減少していることを示唆しています。市場がもう少し円高やドル高に向かってもおかしくない状況だったにも関わらず、意外にも双方向への強い動きが見られなかったことから、円高やドル高へのポテンシャルが限定的である可能性があります。

相場が落ち着いた際には、自国通貨を安く誘導できるのがアメリカだけという状況に変わりはないため、最終的にはドル安方向に向かうと予想されます。ただし、現在の地政学的リスクが高い状況では、この見通しに対する確信度は低下しています。

ドル円の現状分析

ドル円は水曜日に戻り高値をつけた後、金曜日に週間安値を記録しました。水曜日は上髭、金曜日は下髭を形成し、144円台での引けとなっています。直近の取引価格帯のニュートラルゾーンに位置しており、上側は長期移動平均線、下側は5月の安値に支えられている状況です。上下ともにガチガチに固められた状態と表現するのが適切でしょう。

ユーロ円の驚異的な回復力

ユーロ円は最も印象的な動きを見せました。164円台から一気に下落した後、166円台半ばまで戻し、終値ベースで高値を更新して引けました。1時間足チャートでも、朝方の急落から不死鳥のように蘇る展開となりました。
買いポジションを持つ投資家が投げさせられただけの可能性もありますが、長い下髭を残したことは評価に値します。戻り高値を更新して高く引け、3本の移動平均線が上向き基調となっているため、買い先行スタンスを取らざるを得ない状況です。実体線が高値を更新し、MACDも山を超えてダイバージェンスを完全に解消しており、素直に強いチャートと判断できます。

ポンド円と豪ドル円の状況

ポンド円はユーロ円と非常に似た状況ですが、終値ベースで高値を更新していない点が異なります。金曜日の長い下髭が目立ちますが、MACDは0ライン上側で高い水準を保っており、強弱で言えば強い部類に入ります。ただし、買いを検討するならポンド円よりもユーロ円の方がより良いチャート形状となっています。
豪ドル円も頑張って戻しましたが、下髭を伴う小陰線となっています。チャート形状はポンド円に近いものの、ドル円の影響を受けて長期移動平均線に吸い寄せられるような動きを見せており、リスクテイクしにくい状況です。
対円ペアでは、ドル円が最も厳しい状況にある一方、他のペアは高い位置まで実体線が戻している状況です。

ユーロドルの強さとダイバージェンスへの懸念

ユーロドルは木曜日に大きく上昇し、非常に強いチャートとなりました。ただし、MACDに極めて厳しいダイバージェンスが発生しており、これまで見たことがないほど大きな乖離となっています。この不気味な状況を受けて、木曜日に利食いを実行しました。
金曜日は下押ししても売り方の買い戻しが入り、結局高く引けているため、チャートが売りに転じたわけではありません。戻す気配を見せれば買いでついていく必要がありますが、このような厳しいダイバージェンスは珍しく、実体線が価格を維持してもMACDは急には上昇しないため、この状態がしばらく続く可能性があります。

ポンドドルと豪ドル米ドルの中途半端な展開

ポンドドルは下押し後に戻しましたが、やや中途半端な形となり、前日陽線の中間付近で引けました。終値ベースでは高い値をキープし、MACDも高い水準を保っていますが、MACDがやや下落基調にある点が気がかりです。移動平均線は3本とも上昇傾向で、実体線も高い位置で引けているため、売りに転じたわけではありませんが、やや不安な印象を与えています。
豪ドル米ドルは若干下向きに傾いた形で終値が安く形成され、MACDもデッドクロス的な形になってきています。対ドルペアの中では最も買いにくい状況ですが、明確な売りサインが出ているわけでもありません。

投資戦略とリスク管理

対ドルペアではユーロドルが最もしっかりした動きを見せていますが、前述のダイバージェンスがあるため積極的に買いたい状況ではありません。金曜日の高値を超えてくるか、明確な勢いを見せて買われるようであれば追随を検討する程度に留めるのが適切でしょう。

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井上義教 氏
株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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