「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
現状
日銀金融政策決定会合後、円売りが優勢
144円台のレジスタンスを明確に突破
143円付近から144円70台まで約1.7円上昇
テクニカル分析
144円のレジスタンスを突破し、逆三尊の形状が形成
日足・週足ベースでの144円突破が重要ポイント
上値ターゲットは心理的節目の145円、さらには148円も視野に
日銀金融政策決定会合の結果
金融政策は現状維持、政策金利も据え置き
展望リポートで物価安定目標の達成時期が後ずれ
2025年から2027年後半に物価安定目標と概ね整合的な水準で推移する見通し
植田日銀総裁の記者会見で「2%達成時期は遅れ」との発言
各国の通貨政策を巡る状況に「不確実性が高い」との認識
経済指標の下方修正
GDP見通し:2025年は1.1%→0.5%、2026年は1.0%→0.7%
コアCPI見通し:2025年は2.4%→2.2%、2026年は2.0%→1.7%
今後の注目点
米国の雇用統計(翌日発表)
トランプ関税の行方(現在90日間停止中)
来週のFOMC(利下げペース)
本日21:30発表の米新規失業保険申請件数(予想22.4万件)
本日のISM製造業景気指数(前回より低下見込み)
結論
円売りが優勢となっているのは、日銀の利上げ観測後退が主因。展望リポートで物価目標達成時期が後ずれし、石破首相や植田日銀総裁の発言も円安方向に作用。トランプ関税の不確実性などから年後半までは利上げが難しいとの見方が強まっている。現状ではドル円は上昇基調が続き、145円から148円が視野に入るが、米経済指標の結果次第では動きが変わる可能性がある。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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