来週の為替予想（豪ドル/円 NZドル/円）「豪ドルは国内材料少ない　米インフレ指標や日本の春闘などに注目」ハロンズ FX 2025/3/8　＃外為ドキッ

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執筆：外為どっとコム総合研究所　中村　勉　※（3月6日執筆）
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は93.62円前後で、ニュージーランド（NZ）ドル/円は84.38円前後で週初を迎えました。4日には米トランプ政権が予定通りカナダ・メキシコへの関税、中国への追加関税を開始。中国とカナダは即座に報復関税を発表し、メキシコも9日に対応の詳細を発表するとしました。貿易戦争への懸念が高まったことで、リスク回避の動きとなりました。豪ドル/円は一時91.86円前後、NZドル/円は83.15円前後まで下落し、ともに昨年8月5日以来となる安値を記録しました。その後は、カナダ・メキシコへの一部関税の発動が4月2日まで延期されるなどしたことから、リスク回避の動きが巻き戻され、豪ドル/円は94円台半ば、NZドル/円は85円台半ばまで上昇しています（3月6日執筆時）。

豪ドルは円や米ドルの動向に注意

来週は豪州やNZ、中国にて主要な経済指標の発表は予定されていません。そのため、豪ドル/円やNZドル/円は主要国の経済指標の結果や株価指数の動向を睨んだ動きになりそうです。
経済指標では米国の2月消費者物価指数（CPI）や同生産者物価指数（PPI）に注目です。米経済指標において米国の景気悪化を示唆する内容が増えていることから、米CPIやPPIがインフレ鈍化を示す結果となれば、米ドル売りにつながり、豪ドルやNZドルは対米ドルで買われることになりそうです。
その他、14日には日本の春闘の第1回回答集計結果が発表される予定です。市場の予想以上に企業が賃上げに前向きな姿勢を示す結果となれば、日銀の追加利上げ観測が高まり円買い要因となりそうです。
米国の関税問題については、米国が米国・メキシコ・カナダ協定（USMCA）経由の自動車輸入の関税を4月2日まで延期しました。そのため、関税に関する話題はひと段落つく可能性もあります。ただし、新たな関税賦課に関するニュースは関税によるインフレ拡大が米景気を悪化させるとの見方から、米ドルが売られる要因となりえますので引き続き注意しましょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円の目先の上値目途は週足一目均衡表の転換線となりそうです。その上の水準では日足一目均衡表の雲下限や週足一目均衡表の基準線がレジスタンスとして意識されそうです。
一方、下値は今週安値（3月6日現在）の91.86円前後が目先のサポートとして意識されそうです。その下の水準では2024年8月5日安値の90.08円前後や心理的な節目となる90.00円前後が下値目途になりそうです。

【豪ドル/円　週足・一目均衡表】