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ドル円、米雇用統計でどうなる?145円へ下落か、148円回復か|この先注目の経済イベントは?(今夜から来週のFX予想)2025/3/7 #外為ドキッ

短期トレード即効チャージ ドル円

「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha

最新のマーケット情報まとめ

現状分析

昨日、ドル円相場は一日で約2円下落し、現在147円台で下値を探る展開となっている。

テクニカル分析では、移動平均線が三本(短期・中期・長期)とも下向きとなり、弱気のパーフェクト状態で明確な下落基調を示している。

市場が二番底になるのではないかと意識されていた重要なサポートラインを明確に下抜けしており、方向性は下向きと判断される。

現在の相場環境は、テクニカル分析的にも心理的にも売りが優勢な状況になっている。

今後の見通し(テクニカル分析)

次の重要なサポートレベルは61.8%フィボナッチリトレースメントのレベル(ドル円146.90円)となっている。

このレベルを下抜けた場合、次は心理的節目となる145円を試す展開が予想される。

さらに下落が進むと142円付近が意識され、最終的には140円という大台の水準も視野に入ってくる。

上昇反発の場合は148円台への回復の可能性もあるが、10日移動平均線が上値抵抗となって反発を阻む可能性が高い。

戻り高値の151円を突破しない限り、基本的に上値が重い展開が続くと予想される。

151円は一度上昇して跳ね返された重要なレジスタンスレベルであり、ここを超えない限りいつでも反落する可能性がある。

注目イベント

本日の米雇用統計(22:30発表)

非農業部門雇用者数予想:16万人増と予測されている。

失業率予想:4.6%で前回と同水準の見通し。

平均時給は前月比でやや鈍化、前年比では変わらずという予測。

トランプ政権による連邦政府機関の大幅な解雇の影響がデータに反映されるかが最大の焦点。

ただし、今回の統計作成に使用された調査は解雇前に実施された可能性があり、解雇の影響は来月以降に表れるとの見方もある。

市場の予想は幅広く、良い結果も悪い結果も予測されているため、実際の結果を見極める必要がある。

今週発表されたADP雇用者数やチャレンジャー人員削減数の結果が思わしくなかったため、市場は悪い数値を警戒している。

来週の重要イベント

3月10日:日本の1月毎月勤労統計調査(実質賃金)発表(8:30)- 日銀の政策判断に影響。

3月11日:米CPI(消費者物価指数)発表 - インフレ動向の重要指標。

3月12日:鉄鋼・アルミ関税の発行予定 - トランプ政権の貿易政策の進展。

3月14日:春闘賃上げ集計結果第一回の公表 - 日本の賃金動向と日銀政策への影響。

日銀と利上げ観測

連合が2025年春の賃上げ要求平均が6.09%(32年ぶりの高水準)と発表したことで、日銀の利上げ観測が急速に高まっている。

この発表を受けてドル円は下落しており、市場が日銀の政策変更に敏感に反応していることを示している。

来週の毎月勤労統計調査(実質賃金の動向)や春闘集計結果も日銀の金融政策判断に大きく影響する可能性がある。

賃金上昇が確認されれば、日銀の追加利上げ観測がさらに強まる可能性が高い。

米国の金融・経済状況

現在の市場では、FRBによる年内3回の利下げがすでに織り込まれている状況。

トランプ政権の関税政策(特にメキシコ・カナダに対するもの)がインフレ懸念を高めている。

関税政策の発表と撤回を繰り返す「トランプ劇場」に市場が翻弄されている。

CPIは直近4カ月連続で伸びが加速している状況だが、今回はやや鈍化・高止まりを示す予想となっている。

本日の雇用統計後にはパウエルFRB議長の講演も予定されており、労働市場や景気後退懸念についての発言にも注目が集まる。

詳細な上昇下落シナリオ

下落シナリオ:米雇用統計が弱い結果だった場合、146.90円(61.8%フィボナッチリトレースメント)を下抜け、来週は145円へ向かう可能性が高い。

さらなる下落:145円を下抜けた場合、次のサポートとなる142円、その後は大台の140円も視野に入ってくる。

上昇シナリオ:雇用統計が予想より強い結果だった場合、148円台への反発が予想される。

持続的な反発:上昇の勢いが強まり151円(戻り高値)を突破した場合のみ、反発基調が強まる可能性がある。

結論

現在のドル円相場は明らかに下向きの方向性を示しており、テクニカル的にも弱気のサインが出ている。

今日の米雇用統計が市場予想を下回る弱い結果だった場合、146.90円を下抜け、来週は145円を試す展開へと進む可能性が高い。

さらに下落が進めば140円も視野に入ってくる。

一方、米雇用統計が強い結果を示した場合でも、一時的な反発にとどまる可能性が高く、151円を突破しない限り、基本的に上値が重い展開が続くと予想される。

短期的にはドル安円高方向へのリスクが高い状況となっており、慎重なポジション管理が必要。

今後の展開は本日の雇用統計と来週の経済指標、そして日米の金融政策の動向次第で大きく変化する可能性がある。

特に日本の賃金データや米国のインフレ指標、トランプ政権の関税政策の動向に注目が必要。

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『最新のドル/円相場を解説』

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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