
今晩の取引では昨日の大幅安の反動や、ブロードコムの上昇が見込まれることで反発が期待されるが、利下げ見通しを巡り寄り前に発表される米2月雇用統計や、取引時間午後に予定されるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に注目が集まる。昨日発表された2月チャレンジャー企業人員削減数が前月分の4万9795人から17万2000人以上に急増したことで、今晩の2月雇用統計の下振れが警戒された。雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が16.0万人増(前月:14.3万人増)、失業率が4.0%(同:4.0%)、平均賃金が前月比で+0.3%(同:+0.5%)、前年比で+4.1%(同:+4.1%)と予想されている。NFPなどが弱い結果となれば、利下げ期待の高まりが相場の支援となることが期待される一方、過度に弱い結果となれば景気後退懸念が相場の重しとなりそうだ。パウエルFRB議長講演では、利下げを急ぐ必要がないとした従来の発言の修正の有無に注目が集まる。
今晩の米経済指標・イベントは2月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)、パウエルFRB議長講演のほか、1月消費者信用残高など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:3月7日、14:00)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ