今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ!
■ ドル/円 買い方の投げが持ち込まれるか・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週初から取引価格帯を若干下側にシフトさせたことが下値追いの序章だったのでしょうか、火曜日の陰線の出現をきっかけに大きく下値を取りに行く展開となりました。特に、水曜日の陰線で11月6日の陽線を下回ってしまい、加えて木曜日の戻りが限定的だったことを見て買い方がポジションを見切り、金曜日に大きく投げた形となっています。
移動平均線は、長期が上昇する一方で短期・中期が下落しています。短期と中期の移動平均線が鋭くデッドクロスを形成し、実体線が短期・中期の移動平均線の下側に潜り込む形になりましたので、長期の移動平均線はサポートとして機能するというよりも恰好のターゲットになりそうな状況と考えてよいのではないでしょうか。ボリンジャーバンドの幅も広がりを見せ、さらに買い方を追い詰める可能性の高まりを感じさせる状況です。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです。ボラティリティが若干高くなっていますので突っ込んで追いかける必要はないかもしれませんが、新規のポジションで買いを選択する余地はチャート的にはなさそうですね。MACDもデッドクロスの後に下落を続け、もはやゼロライン割れ寸前まで落ちてきていますし、買い方と売り方の勢力図は完全に入れ替わったと考えた方がよいような気がします。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ユーロ/円 さすがにこのチャートでは買えない・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。火曜日の陰線で先々週の安値を終値ベースで下回ってしまい、買い方の投げが先行する形となりました。水曜日以降も下値追いの動きに歯止めがかからず、週末には158円台まで売り込まれての越週となっています。実体線の水準的には9月下旬の安値を下回ってしまい、買い方にとってかなり厳しい状況と言えそうです。
今週は、先週に続いて売り先行スタンスで臨みたいところです。実体線が長期の移動平均線に回帰する可能性よりも長期の移動平均線から乖離の動きを見せる可能性が高いと考えてよいのではないでしょうか。ボリンジャーバンドの幅が広がりを見せていますし、戻りが限定的と見るや買い方の投げが持ち込まれる可能性が高いような気がします。水準感からの押し目買いはワークしない可能性が高いと考え、戻りが限定的という局面でしっかり売り先行スタンスを取りたいところです。
■ ポンド/円 下値追いの可能性が高いか・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。チャートの形状はユーロ円とよく似ていて、時間の経過とともに買い方がじわじわと投げる展開に陥っています。週間を通じた上下の値幅は4円を超えていますが、ユーロ円と対比すると若干粘っているようにも見えます。ただ、これだけ上値の重さが目立つ状況であることを考えると、多勢に無勢、戻りは着実に抑えられる展開と考えてよいのではないでしょうか。
今週は、と言うよりも、今週も売り先行スタンスで臨まざるを得ないような気がします。実体線が3本の移動平均線の下側に位置している以上、戻りが限定的であるならば買い方の投げが先行してマーケットに持ち込まれる可能性が高いと読むのが妥当ではないでしょうか。水準的にはかなり安いレベルまで落ちてきましたが、割高感・割安感は相場が後になって決める話、このレベルで新規の買いをサポートするチャート的な要素は見当たりません。
■ オージー/円 買い方に厳しいチャート・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。他の対円の通貨ペアと同様、週を通じて下値追いの動きが継続しました。陽線の出現は木曜日だけですが力強さを感じるレベルには遠く及ばず、週末にかけて安値を更新しての越週となっています。先々週までの値動きでこの動きを予想するのは困難ですので、何か新しい力がマーケットに加わっていると考えるのが妥当だと思います。
今週は、売り先行スタンスで臨まざるを得ないような気がします。先週末にかけて実体線が安値を更新し、終値ベースでも安値を更新したことを考えると、売り方の利食いよりも買い方の投げが先行する可能性が高い状況が目先は続くような気がします。水準的には9月下旬のレベルまで落ちてきてはいますが、相場の勢いを考えると下落局面で追いかけて売りでインする局面だと考えます。値ごろ感からの押し目買いは禁物でしょう。
■ ユーロ/ドル 戻りを試す展開か・・・
先週は、火曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の週末に安く引けたことで下値不安の残る形でしたが、先々週の金曜日の長い下ヒゲが効いたのでしょうか、大きく下値をトライする局面は見られず火曜日の安値を起点に反発、週末にかけて戻りを試す展開となっています。ただ、日足の推移を見てもわかるように、チャート的にはやや不安定な状況に変化はなさそうですね。
今週は、少し様子を見てみたい感じがしています。MACDもゴールデンクロスを形成していることを考えると、一方的に買い方が投げを余儀なくさせられる展開からは遠いと思いますが、かと言って、11月を通じてこれだけの下落を演じてきた相場ですので、容易に戻るという予想はあまりにも楽観的ではないでしょうか。戻りは限定的、ヒヤッとする場面も想定しておいた方がよいような気がします。
■ 米国SP500 上値追いの動きに期待したい・・・
先週は、火曜日・水曜日に下押しする場面がありましたが、結局先々週の取引価格帯に「腰掛け」るような形となり、週間を通じて堅調な形での推移が続きました。週末にかけても上値追い、終値ベースで戻り高値を更新しての越週となっていて、チャート的に買い方に死角は見当たりません。じり高基調が継続していることもあり、売り方は買い戻しのタイミングが難しいですね
今週は、と言うか、今週も、買い先行スタンスで臨みたいところです。これまでで一番高いところですので買い方も怖いのは怖いのですが、買い方で評価損を抱えている人は皆無という状況を考えると、上がっても下がっても売り方の買い戻しが先行する可能性が高いと考えるべきでしょう。実体線が3本の移動平均線の上側に位置していて、3本の移動平均線がいずれも上昇傾向を維持しているウチは、息の長い上昇トレンドが継続すると考える必要があると思います。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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