今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ!
■ ドル/円 下値リスクを意識せざるを得ない・・・
先週は、金曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。火曜日の上ヒゲを水曜日の陽線で跳ね返し、木曜日も小高く推移しましたので若干戻すのかと思いきや、金曜日は上値追いの動きを見せた後に急落、一気に大陰線の出現となり、週間の安値を更新しての越週となっています。これだけ持ち上げられた後の大陰線の出現ということで、買い方はまさに粉砕されたという表現が適切ではないでしょうか。
移動平均線は、中期・長期が下落する一方で短期が上昇しています。実体線は金曜日の陰線の出現で3本の移動平均線の下側に潜り込んでいますので、売り方が一気に息を吹き返した状況と言えそうですね。先々週からの戻りがありましたのでそれが貯金となっている側面はありますが、それにしても下値不安の台頭を感じさせる動きと評価できそうです。
今週は、気持ち売り先行スタンスで臨みたいところです。8月5日の下ヒゲは完全に過去の過ぎ去った話となってしまいましたので目先のターゲットは9月16日の安値、140円割れと考えてよさそうです。直近の値動きを見るにつけ、やはり先週金曜日の足形を重視せざるを得ないということを考えると、レベル感からの押し目買いはワークしない可能性が高いと考えた方がよいような気がします。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ユーロ/円 買いでインできる状況からは遠い・・・
先週は、金曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。月曜日は陰線ながら火曜日以降は陽線が続き、さあこれから・・・といったタイミングで金曜日の大陰線の出現を迎えています。上値追いの動きを見せて9月上旬の戻り高値を超えたところからの大きな下落ということで、買い方で捕まっている人が大勢残っている印象は否めません。持ち上げられた分、逆に下側へのエネルギーの増大につながった可能性もありますね。
今週は、売り先行スタンスで臨みたい感じがします。売りと言うか、少なくとも買いではないというのがチャートの見た目から導き出される結論となります。先週一週間に建てられた買いポジションはそのほとんど全てが評価損状態に陥っているということを考えると、やはり安易に買いでインできる状況とは言えないでしょう。9月16日の安値までは距離がありますが、だからと言って値頃感からの買いはワークしないと思います。
■ ポンド/円 買い方はいったん撤退か・・・
先週は、金曜日に高値・安値の両方を付ける展開でした。週初から陽線続きで、木曜日の時点で9月上旬の戻り高値を完全に超えていましたので、対円の通貨ペアの中では最も上値追いに期待のかかる通貨ペアでしたが、先週金曜日に上値追いに完全に失敗し、大きな陰線が出現したことでチャートは大きく崩れてしまいました。この陰線の残した爪痕は小さくないと考えた方がよさそうですね。
今週は、売り先行スタンスで臨まざるを得ないと思います。ただ、ドル円・ユーロ円と比較すると、実体線が中期の移動平均線水準を下回っていないという点で、「弱いは弱いが頑張っている感」が残されています。対円の通貨ペアで売りを選択するのであればドル円・ユーロ円を優先させるべきで、将来的に対円の通貨ペアが反発局面入りするようなら、ポンド円は買いの対象になってくるような気がします。
■ オージー/円 被弾は比較的軽微だが・・・
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。他の対円の通貨ペアがいずれも金曜日に高値・安値の両方を付けていることで分かるように、オージー円は金曜日の陰線の出現によってもそれほど大きな下落に見舞われているわけではありません。とは言え、週間の高値を付けたところから突き落されていますので、一朝一夕には回復へ向かうと考えない方がよいと思います。
今週は、リスクテイクするのであれば、売りでインしてみたい感じがします。先週金曜日の陰線1本でチャートが売りに転じたわけではありませんが、他の対円の通貨ペア(とりわけドル円・ユーロ円)の推移を考えると、オージー円だけが無傷で済むようには思えません。大きく崩れることはないにしても、やはり安易な押し目買い方針は取らない方が無難と考えます。買いはポンド円と同様に、対円の通貨ペアが反騰局面に入ってから・・・という印象です。
■ ユーロ/ドル いずれ買われるような気がするが・・・
先週は、月曜日に安値を付け、水曜日に高値を付ける展開でした。チャートを見て分かるように、陽線と陰線が交互に出現、上ヒゲも下ヒゲもそこそこの長さを伴っていて、買い方も売り方もそれなりに傷ついた一週間と言えるのではないでしょうか。実体線は概ね高い位置をキープしていますのでチャートが弱気に傾いているわけではありませんが、その割には中途半端な引け味を残しての越週となっています。
今週は、気持ち買い先行スタンスで臨みたいところです。先週水曜日のように、実体線が8月下旬の高値を超えたからと言ってそこから上値追いの動きが実現されないというジレンマがあったり、高く引けたからと言って翌日は平気で陰線で下押ししたりといった状況が続く可能性はありますが、とは言えチャート的には売りでインするほどの明確な理由は見当たりません。リスクテイクするのであれば買い先行スタンスを取るべきと考えます。
■ 金スポット 上伸の勢いが継続するか・・・
先週は、週初から上値追いの動きが続きました。金曜日こそ陰線で下押ししましたが、それでも陰線1本だけで騒ぎ立てるほどの動きでもありませんし、また、実体線の居場所を考えるとチャートが陰転したという判断にはほど遠く、下値を確認した後の戻りは再び上値追いの可能性を示唆するような動きになるような気がします。
今週は、と言うか、今週も、買い先行スタンスで臨みたいところです。ただ、先週金曜日に陰線が出現していますので、まずは下押しの確認を待ちたいところです。下げ止まりが確認できた後は、直近の安値をメドに逆指値を入れつつ上値追いの動きを期待する形がよいのではないでしょうか。大きな下落があれば話は別ですが、下押しが浅いようだと戻り高値追いの期待が高まると思います。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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