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ドル円上昇の兆しあり!?ユーロ円・ポンド円買いのチャンスか 2024/5/27(月)井上義教

配信期間が終了しました。
最新動画は【明快!テクニカルレビュー】で公開しています。

動画配信期間:2024/05/27~2024/08/27

大手銀行で為替・債券・スワップ市場のチーフディーラーとして活躍した経験を持つ百戦錬磨のプロトレーダー、井上義教氏が、毎週掲載される「FX ウィークリーテクニカルレポート」のレビューを明快に解説いたします!

時間がない方向け「ポイント要約」

FX
ドル円
ユーロ円ほどの強さはないものの、上昇傾向
ユーロ円
非常に強い動き
ポンド円
ユーロ円と同様に強い
豪ドル円
少し独特な動き
対ドル(ユーロ・ポンド・豪ドル)
手を出しにくい
CFD
WTI原油
売りのチャンスがあるかも
金(ゴールド)
勢いが失われつつある

目次

0:00 今回のダイジェスト
0:32 ユーロ円:強さが際立つ
1:16 ドル円:ユーロ円に及ばず
2:04 ポンド円:上昇が目覚ましい
2:51 豪ドル円:独自の動き
4:08 対ドル:不透明感が漂う
7:00 CFD:原油は売りシグナルに注意
8:09 【PR】口座開設特別キャンペーン

動画の要約・まとめ

ユーロ円:強さが際立つ

ユーロ円チャートを見ると、非常に強い動きをしていることがわかります。木曜日は上ヒゲのある陽線で少し不安定な動きを見せましたが、金曜日はその上を埋めるように高値で引けました。MACDのダイバージェンスも解消され、長期移動平均線と実体線の乖離も5円程度と大きくないため、過熱感はないと言えます。全体的に強い印象を受けます。

ドル円:ユーロ円に及ばず

ドル円も強いのですが、ユーロ円ほどではありません。先週は連続して陽線を形成し、短期移動平均線の上で推移する時間が長く、先週の戻り高値も超えてきました。ただし、3月下旬から5月上旬の取引価格帯はまだ残っています。ユーロ円は4月29日の上ヒゲのみを残すところまで来ていたので、ドル円はやや出遅れ気味と言えるでしょう。しかし、MACDがゴールデンクロスし、若干の上向きを示しているため、弱いわけではありません。ユーロ円ほどの強さはないものの、上昇傾向にあると考えられます。

ポンド円:上昇が目覚ましい

ドル円よりもユーロ円の方が強いことを念頭に置きながら、他の円通貨ペアを見ていきます。
ポンド円はユーロ円と似た動きをしており、むしろユーロ円よりも強いかもしれません。199.90円近辺で引けており、3月29日の高値200.51円までほんのわずかです。非常に強いチャートだと言えます。ボラティリティも高まっており、3本の移動平均線が拡大しています。下落した後に買い戻される動きが明確であれば買いのチャンスですが、実際に戻るかどうかは予測が難しいため、一旦は様子見が賢明かもしれません。ユーロ円とポンド円は、現在の市場で特に強い通貨ペアだと言えるでしょう。

豪ドル円:独自の動き

一方、豪ドル円は少し独特な動きをしています。先週末の状況を見ると、月曜日に高値を更新した後、上ヒゲを伴いながら徐々に下落しています。木曜日は長い上ヒゲを残して安値で引けたため、買い需要が乏しいのかと思われましたが、金曜日に再び陽線で戻しました。完全な売りではないものの、この陽線1本だけでは強い買いシグナルとは言い難いでしょう。4本の上ヒゲが残っているため、力強い上昇よりは重い足取りが予想されます。MACDのデッドクロスも見られるため、上値が重たい展開になる可能性が高いと考えられます。ユーロ円とポンド円に比べると、豪ドル円の買いは魅力的ではないかもしれません。個人的には、豪ドル円よりドル円の方が買いやすいチャートだと思います。

対ドル:不透明感が漂う

ユーロドルはユーロ円と似た動きをしていますが、先週は上ヒゲを伴いながら安値を更新し、木曜日に長い上ヒゲを残しました。ドル高かと思われましたが、金曜日に陽線で戻して短期移動平均線を上回って引けました。しかし、上値の重い足型が続いているため、ここから大きく上昇するシナリオは描きにくいでしょう。上値の重い展開が続くと考えられます。

一方、ポンドドルは強い動きを見せています。ユーロ円とポンド円が強いことから、ユーロとポンドが強いと言えますが、その中でもポンドが特に強いようです。ユーロドルが5月15日の陽線をまだ超えられていないのに対し、ポンドドルは終値ベースで戻り高値を更新し、3月下旬以来の水準まで上昇しています。ポンドドルは買いシグナルが出ていると考えられます。

豪ドル米ドルは、上値の重い展開が続いています。金曜日に反発したものの、力強い上昇は期待しにくいでしょう。売りではないかもしれませんが、積極的に買える状況ではないと言えます。

対ドルでは、米国のインフレ率や金利の動向によってドルの方向性が左右されそうです。強い経済指標が出れば、ドル売りは先送りになるかもしれません。現時点では、相場の方向性を見極めるのは難しい状況だと考えられます。対ドルは手を出しにくいでしょう。ポンドドルは買いに見えますが、慎重な判断が必要です。

対円で買うならば、ユーロ円とポンド円が有力な選択肢となるでしょう。ただし、日本の通貨当局による介入の可能性は常に念頭に置いておく必要があります。

CFD:原油は売りシグナルに注意

WTI原油は、先週前半に高値を付けましたが、後半は4日連続で陰線を形成し、先週の安値を終値ベースで下回りました。金曜日は陽線で小幅に戻したものの、チャートの形状は悪化しています。デッドクロスが明確になり、MACDも低位でのもみ合いが続いています。先週木曜日の上ヒゲを回復できずに下落すれば、売りのチャンスがあるかもしれません。現時点では買いに適したチャートではないと言えるでしょう。

金についても、先週中盤から陰線が続き、勢いが失われつつあります。金の動きは分かりにくくなってきました。上昇しないと割高感が出てくる可能性があり、バリュエーション的にも適正な水準に達しつつあるのかもしれません。

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「FX ウィークリーテクニカルレポート」

 

 
井上義教 氏
株式会社チャートリーディング 代表取締役 昭和39年東京都生まれ。 昭和63年大阪大学経済学部卒業、同年大和銀行入行、平成3年よりロンドンの証券現法にてディーリング業務に従事。 平成15年に退社するまで為替・債券・スワップ市場を歴任、チーフディーラーとしてチームを統括。 平成28年 株式会社チャートリーディング設立とともに代表取締役に就任。
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