ドル/円、156円を窺う展開…市場は来週の米4月CPIに関心を寄せる
東京市場のドル/円は、小高い展開。5・10日(ゴトー日)の仲値公示にかけてドル買いが優勢になったほか、日本株の上昇を背景に円が売られたため一時155.77円前後まで強含みました。午後に入ると、週末を控えた様子見ムードが広がり上昇は一服しましたが155円台後半での推移が続いています。
ドル/円は、前週高値160.20円台から安値151.80円台への下落幅に対する半値戻し156.00円付近で戻り一服となっています。本日も同水準が上値抵抗として意識される一方で、下値では押し目買い意欲が高まりやすいと見られ、155円台を大きく割り込む公算は小さいでしょう。なお、NY市場では米5月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値が発表される予定で、消費者の1年先および5-10年先の期待インフレ率に注目です。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10日線が20日線を下抜けてデットクロスを形成しています。ただ、RSIが50ライン上で上昇しておりローソク足も下ヒゲ伸ばした陽線となっていることから上昇基調に変化はないと判断します。ただ、上述の通り半値戻し水準156.00円付近が上値抵抗として伸び悩む可能性はありますので注意しましょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
5/10(金)
20:15 ピル英MPC委員講演
20:30 ECB議事録
20:45 ディングラ英MPC委員講演
21:00 メキシコ3月鉱工業生産
21:30 カナダ4月新規雇用者数
21:30 カナダ4月失業率
22:00 ボウマンFRB理事講演
23:00 ローガン米ダラス連銀総裁講演
23:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演
23:00☆米5月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
25:45 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
26:30 バーFRB副議長講演
27:00 米4月財政収支
27:15 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
5/11(土)
10:30☆中国4月消費者物価指数
10:30 中国4月生産者物価指数
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:ドル円、CFD銘柄の解説を月~木の20時ごろからライブ配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、最新の市況解説を行うため、平日月曜から木曜まで20時ごろからライブ配信しています。FX初心者向けにFXやCFDの基本的な説明、また米ドル円を中心にここまでの相場の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。配信の後半では、ドル円の短期見通しや、S&P 500や金(ゴールド)などCFD銘柄のチャート分析も行っています。配信は、YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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