今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ!
■ ユーロ/ドル 取引価格帯が上昇してきた・・・
先週は、水曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。火曜日の陰線で下値を模索しに行きましたが水曜の陽線で跳ね返され、木曜日の下ヒゲに続いて金曜日の陽線で上値追いの動きに転じています。週間を通じた上下の値幅はそれほど大きくありませんが、終値ベースで戻り高値をしっかりと超えてきている点は売り方に買い戻しを促す役割を果たすに十分な材料と言えそうです。
移動平均線は、中期・長期が下落する一方で短期が上昇しました。短期・中期の移動平均線がゴールデンクロスを形成し、実体線が短期・中期の移動平均線の上側に顔を出しましたので、目先的には上値追いの可能性が高そうです。ただし、先週金曜日のように、上側に控えている長期の移動平均線がいったんレジスタンスとしてワークしそうな雰囲気ですね。
今週は、リスクを取るのであれば若干買い先行スタンスで見てみたい感じがしています。4月10日の陰線の効果がどれだけ残っているか不透明ではありますが、先週金曜日の取引価格帯が4月中旬以降の取引価格帯の上側に位置していることを考えると、売り方の買い戻し意向が十分に機能する可能性が高いと考えて差し支えないような気がします。戻ったからと言って値ごろ感からの戻り売りはやや危険が高いと考えてよいと思います。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ドル/円 上昇トレンドに終焉・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。月曜日に長い上ヒゲを伴って陰線を引いた時点で勝負はあったのでしょうか、火曜日は陽線で戻すも水曜日にさらに大きな陰線で下押ししてしまし、木曜日以降も買い方の投げがダラダラと続き153円を割れる水準での越週となっています。緩やかな上昇トレンドが一旦終焉を迎えだという判断でよさそうですね。
今週は、リスクを取るとすれば売り先行スタンスとなりそうですね。先週後半の下落を見る限り、買い方は投げ切ったというよりも押し目買いで買いコストを下げることに専念している雰囲気が残っていますし、戻れば戻り売りが持ち込まれ、下がれば買い方の投げが持ち込まれる展開が繰り広げられるのではないでしょうか。水準感での押し目買いはワークしないと考えた方がよさそうです。
■ ユーロ/円 買いにくいチャート・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。月曜日の長い上ヒゲで一旦天井を付けた感を見せたのはドル円と同様、火曜日の陽線も水曜日の陰線で粉砕され、木曜日も長い上ヒゲを伴って陰線、金曜日も陰線続きということで買い方受難の時代へ一気に突入した様子がチャートからも窺えます。
今週は、リスクを取るのであれば売り先行スタンスを取りたいところです。先週後半の下落を見る限り、買い方の投げが一巡したようには思えず、特に木曜日の長い上ヒゲの形成を見るにつけ実体線が下落すれば買い方の投げが持ち込まれる可能性が高いと考えるのが妥当ではないでしょうか。緩やかな上昇トレンドが続いてきましたので押し目買いが入りやすい一方で、戻りは着実に頭を抑えられる展開が続くような気がします。
■ ポンド/円 上値の重い展開か・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。月曜日の上ヒゲがあまりにも長かったということもありますが、週間を通じた上下の値幅が9円を超え、買い方が完全に崩壊してしまった1週間となりました。水準的には先々週のレベルに戻っただけという話はありますが、高いところを買ってしまった人は投げざるを得ない状況に陥っていることがチャートからも想像できそうですね。
今週は、リスクを取るのであれば売り先行スタンスで臨みたい感じがします。やはり、先週水曜日以降の動きを見ていると、買い戻したい人よりも戻りを待っている人が大勢いることが推察されますし、ボリンジャーバンドの広がりを見てもわかるように値ブレの大きさは売り方よりも買い方に不利に働く可能性が高いと思うのです。戻り切れない局面を待ってしっかりと売り先行スタンスで臨みたいところですね。
■ オージー/円 比較的しっかりしているが・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。月曜日に長い上ヒゲを伴って天井を付けたところまでは他の対円の通貨ペアと同様ですが、水曜日に週間の安値を付け、木曜日以降は何とか値を保っているのがオージー円のチャートの大きな特徴となっています。ただ、値を保っているからと言ってチャートが買いというわけではない点には注意が必要です。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。対円の通貨ペアが一斉に円高方向へ向かう中にあってオージー円は比較的しっかりした動きを見せていることを考えると、対円で売りの対象とすべきは他の対円の通貨ペアということになりそうです。こういう時は、逆に対円が上昇局面入りした場合には買いの対象になりやすいのですが、今は買うことを考える局面ではなさそうです。とりあえず様子見が賢明のような気がします。
■ SP500 素直に買い方針でよいのかな・・・
先週は、火曜日に大きめの陰線が出現して下値模索の動きに入り、水曜日も長い上ヒゲで下値不安が高まりましたが、木曜日以降の連続陽線で一気に雰囲気が改善、先週の戻り高値を越えてきたことから、視界良好という状況に転じています。実体線が3本の移動平均線の上方に顔を出したこともあり、チャートの改善度合いが目立ちます。
今週は、素直に買い先行スタンスで臨みたい感じがしています。先週火曜日~水曜日の動きを跳ね返した点は驚きにも値する戻りと考えてよいと思いますし、実体線が先週火曜日の戻り高値を楽勝で越えて高く引けた点は先行きの株価について楽観的な見通しを是認する材料と考えてよいのではないでしょうか。MACDも上昇傾向を継続しそうな雰囲気ですし、戻り売りはあまりワークしない可能性が高いような気がしています。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社チャートリーディングならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。