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FX/為替「ドル/円、近くて遠い152円 米雇用統計待ちへ」 外為どっとコム トゥデイ 2024年4月4日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年4月4日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼3日(水)の為替相場
(1):中国財新サービス業PMIはやや上昇
(2):ユーロ圏HICPは予想通り
(3):ADP雇用統計 予想を上回る
(4):ISM非製造業 予想を下回る
(5):パウエル議長 利下げを急ぐ必要はない考え示す

▼3日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:円売りの流れは続いている/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

3日(水)の為替相場

期間:3日(水)午前6時10分~4日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中国財新サービス業PMIはやや上昇

中国3月財新サービス業PMIは52.7と市場予想および前回(52.5)をやや上回った。

(2):ユーロ圏HICPは予想通り

ユーロ圏3月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+2.4%と予想(+2.5%)を下回り、昨年11月以来の低い伸びとなった。エネルギーや食料などを除いたコアHICPは前年比+2.9%と2年ぶりの水準に伸びが鈍化した。市場予想は+3.0%だった。

(3):ADP雇用統計 予想を上回る

米3月ADP全国雇用者数は18.4万人増と市場予想(15.0万人増)を上回った。14.0万人増だった前月分は15.5万人増に上方修正された。

(4):ISM非製造業 予想を下回る

米3月ISM非製造業景況指数は51.4と市場予想(52.8)に反して前月(52.6)から低下。構成指数では「雇用」がやや上昇した一方、「仕入価格」と「新規受注」が低下した。151.95円前後まで上昇して3月27日に付けた34年ぶり高値(151.97円前後)に迫っていたドル/円は失速した。一方、クロス円は米3月ISM非製造業景況指数の低下を受けて米国株が上昇(長期金利の低下を好感)する中で続伸した。

(5):パウエル議長 利下げを急ぐ必要はない考え示す

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「経済の力強さとインフレを巡るこれまでの進展を踏まえると、今後発表されるデータに基づいて政策決定を行っていく時間がある」として、利下げを急ぐ必要はないとの考えを改めて示した。一方で、「年内どこかの時点で」利下げを開始するのが適切になる可能性が高いとの認識も改めて表明した。

3日(水)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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【情報提供:外為どっとコム】

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:円売りの流れは続いている

昨日のドル/円は34年ぶりの152円台を目前に再び伸び悩んだ。米3月ADP全国雇用者数が予想を上回ると151.95円前後まで上昇。市場が本邦当局の「防衛ライン」と見る1ドル152円に再び迫ったが、米3月ISM非製造業景況指数が予想外に低下したことでドル買いが失速した。終値は前日比10銭ほど高い151.69円前後だった。ドル/円は、先週3月27日に続いて152円乗せに失敗した格好で、この水準の上値抵抗としての強さをあらためて意識せざるを得ない。もっとも、米3月ISM非製造業景況指数の低下を受けた株高を背景にクロス円が上昇しており、円売りの流れは続いている。ドル/円の高値更新は明日の米3月雇用統計に委ねられる可能性が高まっているようだ。
なお、本日のNY市場では米3月チャレンジャー人員削減数(一時解雇者数)および前週分の米新規失業保険申請件数が発表される。3月雇用統計を前に米国の労働市場が堅調を維持しているかどうかを確認したい。

注目の経済指標:米新規失業保険申請件数

注目のイベント:FRB高官発言

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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