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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBAと日銀が同時に金融政策を発表する!?19日は予期せぬ動きに要注意!!」ハロンズ FX 2024/3/16

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は97.33円前後、NZドル/円は90.79円前後で週初を迎えました。今週は豪州、ニュージーランド(NZ)ともに主要な経済指標はなく、ドルや円主導の動きとなりました。週初は日銀が翌週(3月18-19日)の金融政策決定会合でマイナス金利を解除するとの見方が強まったことで円高主導の動きとなりました。11日には豪ドル/円は96.90円前後、NZドル/円は90.44円前後まで下落しました。12日に発表された米2月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る結果となり、米ドル/円が上昇したことにつれて、豪ドル/円、NZドル/円は反発しました。日本の春闘の集中回答日となった13日には一時的に円高に振れる場面も見られましたが、市場は日銀の3月マイナス金利解除の可能性を報じる報道は真新しい内容のものはなく、円買いは続きませんでした。14日、15日には豪ドル/円、NZドル/円は売られました。14日に発表された米生産者物価指数(PPI)の結果を受けて全般的に米ドルが買われたこと、15日は中国人民銀行が1年物中期貸出制度(MLF)を通じて市場に供給する資金量を減額させたことなどが要因となりました。

RBAは据え置き?姿勢の変化があるか注目

来週は19日にRBAが金融政策委員会(理事会)を開催します。前回2月6日の理事会ではRBAは、政策金利を4.35%に据え置きました。市場ではこの1週間ほど前(1月31日)に発表された豪2023年10-12月期消費者物価指数(CPI)が前年比+4.1%で予想(+4.3%)以上に前回(+5.4%)から低下していたことで、ごく一部ではありますが「2月の理事会でRBAが利上げ打ち止めを示唆する可能性もある」という見方がありました。しかし、政策金利と同時に公表された声明や、その後のブロックRBA総裁の記者会見からはRBAは引き続きインフレの反発に対して警戒心を緩めていないことが分かりました。また、後日公表された議事録では「据え置きと利上げを議論した」ということも明らかになっています。
今回のRBA理事会の市場予想は4.35%で据え置きとなっています。2月28日に発表された豪1月CPIは前年比+3.4%と1月から横ばいでした。ただし、豪州の月次CPIは毎月全ての項目が集計されているわけではありません。食品やガソリンのように価格が頻繁に更新されるものが月次CPIの3分の2を構成し、残りの3分の1は価格変動があまりない項目となります。豪1月CPIにはこの3分の1にサービス分野の項目が少なかったため、市場予想(+3.6%)に反して横ばいだった可能性も考えられます。3月27日に発表される豪2月CPIには1月分には含まれていなかったサービス部門の項目が含まれています。RBAが特に気にしているのはサービス部門のインフレ動向です。最低でも、サービス部門インフレの減速が確認できるまでは前月同様にタカ派的な姿勢を示すのではないでしょうか。

奇しくも3月19日は日銀金融政策決定会合も控えています。RBAと日銀が同じ時間帯に金融政策を発表する可能性もあります。その場合は、豪ドル/円相場は乱高下する可能性もありますのでご注意ください。

豪雇用統計が弱ければ、RBAの利下げが近づく?

21日には豪2月雇用統計が発表されます。豪州の新規雇用者数12月に6.27万人減少し、1月には500人しか増加が見られませんでした。また失業率は昨年9月に3.6%を記録した後は上昇傾向にあり、最新の1月分では4.1%まで上昇しています。RBAは2月の理事会で労働市場に鈍化の兆しが見えることは認めています。ただ、賃金の伸びは労働市場のさらなる緩和に応じて鈍化するものの、短期的には上昇すると予想しています。この賃金の伸びが豪州のインフレ鈍化を予想以上に緩やかにすると示しています。2月豪雇用統計が豪州の労働市場のひっ迫がさらに緩む結果を示すことになれば、RBAの利下げ開始時期が多少なりとも前倒しになるとの期待が生まれそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は11日には一時96円台まで下落しましたが、その後は97円台での動きとなりました。3月に入り97円台で方向感のない動きが続いています。上値は3月6日高値の98.21円前後が目先の目途となっています。ここを上抜けた場合は2月23日高値の99.05円までの上昇も考えられますが、100円を目指すにはかなり強い材料が必要になりそうです。一方で、下値は一目均衡表雲がレジスタンスとして意識されそうです。雲の中に入った場合も、200日移動平均線(MA)が96.00円付近に控えていますので、下抜けには相応の売り材料が必要になりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200MA】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:96.00-99.00、NZD/JPY:89.00-92.00

3/18週のイベント:

03/18 (月) 11:00 中国 2月小売売上高
03/18 (月) 11:00 中国 2月鉱工業生産
03/19 (火) 12:30 豪準備銀行(RBA)、政策金利発表
03/20 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期経常収支
03/20 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期国内総生産(GDP)
03/20 (水) 10:15 中国 1年物/5年物ローンプライムレート(LPR)公表
03/21 (木) 09:30 豪 2月新規雇用者数
03/21 (木) 09:30 豪 2月失業率
03/22 (金) 06:45 NZ 2月貿易収支

一言コメント:

本文中でも書きましたが、19日はRBAと日銀金融政策決定会合が開催されます。RBAは12:30に政策金利及び声明を公表します。対して日銀は11:30から準備が出来次第発表です。植田日銀総裁が就任した後で見ると、政策に何かしらの変更があった会合では12:30付近に結果が発表されています。外為どっとコム総研では19日は『ドル円 昼ライブ~日銀スペシャル』を11:30からYoutubeでライブ配信します!下のお知らせにもありますリンクからお越しください!

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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