目次
▼最新のドル円相場は…円安とドル安で方向感模索の展開
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…クリスマス・年末年始を控えてレンジ推移となりそう
▼ターニングポイント…来年に備えて「休むも相場」
▼来週のイベント
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最新のドル円相場は…円安とドル安で方向感模索の展開
今週のドル/円は、円安とドル安で方向感模索の展開となりました。19日に日銀金融政策決定会合で金融緩和策の現状維持を決定しました。市場ではマイナス金利解除に向けての地ならしがあると見られていただけに、円売り戻しの動きとなりました。その後、植田総裁記者会見では、「先行き賃金と物価の好循環が強まっていくか、なお見極めていく必要がある」などと発言。先日の「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」との発言については、「後の仕事の取り組み姿勢一般について問われたので、2年目にかかるところなので一段と気を引き締めてというつもりで発言した」と述べました。そうしたことから早期マイナス金利解除観測が後退すると一時は144.95円前後まで上値を拡大しました。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げへの思惑がくすぶっていることからドル売りも強まっており、ドル/円は上値の重い相場展開となりました。
60分足チャート
ドル円相場をテクニカル分析で確認…クリスマス・年末年始を控えてレンジ推移となりそう
ドル/円の週足チャートを見ると、7月安値から11月高値への上昇幅に対する半値水準145.00円付近が上値支持となり下値を探る展開となっています。MACDは0ラインを割っていませんがデッドクロスから下落していることからも足元のドル/円は下落バイアスが強まっていることが分かります。しかし、執筆時点で今週のローソク足は前週のローソク足に覆われており動意に欠ける状況にも見えます。来週はクリスマスに加えて年末年始を控えており休暇ムードとなるでしょう。そのため、トレンドは発生しずらく先週安値141.00円付近~今週高値145.00円付近のレンジ推移が続く可能性が考えられます。
週足チャート
ターニングポイント…来年に備えて「休むも相場」
例年、クリスマスから年末にかけて動意薄の展開となりやすいです。流動性が低いため動きが鈍くなる一方で突発的な情報には強く反応し荒い相場となることもあります。判断しづらい相場は取引しないという選択は賢い判断となるでしょう。年が明けるとFRBや日銀の金融政策に対する思惑などで大きく相場も動くことになると見ています。来週はその時のために準備を行う週にしてもいいかもしれません。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
月足チャート
来週の重要イベント
12/25☆植田日銀総裁講演
12/28☆米新規失業保険申請件数
☆特に重要 ◎重要 ※カレンダーにないイベントも掲載することがあります
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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