ドル/円、143円台で軟調…FRBによる早期利下げ転換への思惑が重しに
東京市場のドル/円は、上値の重い展開。序盤に144.00円台で伸び悩むとドル売り・円買いに傾きました。午後には米長期金利が低下したこともあり一時143.37円前後まで弱含みました。
その後、143.77円前後まで値を戻す場面もありましたが、英11月消費者物価指数(CPI)の前年比が+3.9%、コア前年比は+5.1%と市場予想(+4.4%、+5.6%)以上の鈍化を示したことでポンド/円が下落。その動きに連れたドル/円は143.31円前後まで下値を切り下げました。
昨日の日銀会合の決定を受けて早期マイナス金利解除観測が後退したことで円が売られやすい地合いとなっています。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ転換への思惑からドルの上値も重い状況です。そのため、本日のドル/円は方向感の出にくい相場展開となるでしょう。なお、NY市場では米12月消費者信頼感指数が発表されます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日線が下向きで弱気のパーフェクトオーダーが継続しているため下落基調は継続しています。一時反発基調を強める場面がありましたが、11月高値から12月安値への下落幅の38.2%戻し水準145.00円付近が上値抵抗となると143円台へ押し戻されています。引き続き上値の重い相場展開が想定されます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/20(水)
22:30 米7-9月期経常収支
23:00 レーンECB専務理事講演
24:00 米11月中古住宅販売件数
24:00☆米12月消費者信頼感指数
24:00 ユーロ圏12月消費者信頼感・速報値
24:30 EIA週間原油在庫統計
26:00 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
27:00 米20年債入札
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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