目次
▼最新のドル円相場は…FOMCがハト派的で一時140円台へ下落
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…下落基調強まり140円割れが視野に入った
▼ターニングポイント…下落ペース加速中、昨年は3カ月で22円下落、今年は？
▼来週のイベント
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最新のドル円相場は…FOMCがハト派的で一時140円台へ下落
今週のドル/円は、7月以来となる140円台へ下落する展開。先週、植田日銀総裁による「チャレンジング」との発言から12月会合でのマイナス金利解除観測が浮上しました。しかし、11日に「日銀がマイナス金利解除を今月急ぐ必要はほとんどない」という関係者談が報じられると、円売りが強まり146円台へ持ち直しました。しかし、その後は米連邦公開市場委員会（FOMC）にて政策金利は市場予想通り5.25-5.50％に据え置きを決定。焦点となっていた政策金利見通し（ドットチャート）では、利上げがすでに終了したことを示唆し、2024年末までに0.75％の利下げ実施との予測を示したことでドル売りに傾きました。また、パウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の記者会見で追加利上げの可能性を残しつつも「利下げのタイミングを協議した」などと発言したことがハト派的と捉えられドル売りが加速。数時間後には一時140円台まで下落することになりました。
60分足チャート
ドル円相場をテクニカル分析で確認…下落基調強まり140円割れが視野に入った
ドル/円の週足チャートを見ると、26週線を上値抵抗に下落すると3月安値から11月高値への上昇幅に対する半値押し水準（140.78円）付近まで安値を切り下げました。RSIが30ラインに向けて下落していることもあり売りバイアスが強まっていることが分かります。このまま安値を切り下げるなかで、52週線を下抜くようだと140円を割り込む可能性があります。その場合、来週の下値メドは137円台と見ます。なお、このままいくと5週連続で安値を切り下げていることから反発のタイミングが来てもおかしくありません。ただ、反転したとしても144.00‐145.00円付近は上値抵抗ゾーンとして強く意識されそうです。
週足チャート
ターニングポイント…下落ペース加速中、昨年は3カ月で22円下落、今年は？
ドル/円の月足チャートを見ると、151.90円台を高値にダブルトップを形成して反落しています。RSIが70ライン付近から下落しており、売りバイアスが強まっていることが見て取れます。足元では12カ月線を下値支持に下げ渋っていますが、同支持線を下抜けると140円割れから下落の勢いが増す可能性もあります。昨年高値以降は3カ月で約22円下落しました。来週19日の日銀金融政策決定会合次第ではさらなる円高も考えられますので注視していきましょう。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
月足チャート
来週の重要イベント
12/18☆独12月IFO企業景況感指数
12/19☆RBA議事録
12/19☆日銀金融政策決定会合
12/19☆植田日銀総裁記者会見
12/19◎ユーロ圏11月消費者物価指数・改定値
12/20◎日本11月貿易収支
12/20◎中国人民銀ローンプライムレート
12/20☆英11月消費者物価指数
12/21☆トルコ中銀政策金利
12/21☆米新規失業保険申請件数
12/22◎日本11月消費者物価指数
12/22☆日銀金融政策決定会合議事録
12/22◎米11月耐久財受注
12/22☆米11月PCEデフレーター
12/22◎米11月新築住宅販売件数
☆特に重要 ◎重要 ※カレンダーにないイベントも掲載することがあります
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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