個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2023年11月1日15時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
昨日の日銀金融政策決定会合(BOJ)はYCCのわずかな調整にとどまり、市場は期待していただけに失望売りとなりました。
円は各通貨に対して売られ、ドル/円は一時151.70円近辺にまで上昇し、円独歩安で昨日は終始しました。そして本日の日本国債10年物は0.97%と、節目の1.00%まで残り僅かな距離です。
目次
▼ドル/円は152円が見えた!?長期金利1.0%も間も無く!
▼『介入スタンバイ』報道!ドル/円は神経質な展開になりそう
▼ドル/円、絶好のポイントで押し目買い
ドル/円は152円が見えた!?長期金利1.0%も間も無く!
出所:TradingView
日本国債10年物のチャートです。
この水準が来年3月まで維持される場合、国内の長期国債保有機関は相当な含み損を抱えて年内を終えることになるでしょう。
特に地銀の業績悪化は著しくなると考えます。
今年米国で起きたシリコンバレー銀行ショックに近いことが日本でも起こるかもしれません。信用不安に波及しないか心配ですが、その場合は、日本円はさらに売られることになるのではないでしょうか。
ドル/円のロングトレードで少しでも資産防衛に動きたいと個人的には考えております。
『介入スタンバイ』報道!ドル/円は神経質な展開になりそう
出所:TradingView
ドル/円日足です。
予習しておきましょう。昨年の高値は151円95銭近辺になります。
財務省からも本日の報道で『介入スタンバイ』と報道されており、さらに神経質な展開になるのではないでしょうか。
為替介入があるとすれば、152円を突破して急騰したところを狙い、急落を狙った大きな売りトレードが入ってくると予想されます。
よって、152円に近づけば、さすがにそれに便乗した売りが強めに入ってくるのではないでしょうか。
戦略としてはファーストタッチだけは、初回ショートトレードで勝負しても良いかもしれません。
先日の「ドル円昼ライブ(2023年10月24日配信)」からのドル/円ロングポジションはまだ持っているのですが、このまま持ち越すか、152円手前に指値注文を少し置くか、悩んでいる最中です。
おそらくロングポジションを持っているトレーダーも似たようなことを考えているでしょう。
これらのトレードの裏をかく必要も考慮した上で戦略を立てなければなりません。
ドル/円、絶好のポイントで押し目買い
出所:TradingView
ドル/円1時間足です。
そして、個人的な戦略ですが、フィボナッチトレードで対処していこうと思います。
今晩、FOMCの乱高下に便乗して152円に先にトライするつもりです。
思惑で大きく急落し、150円78銭付近に引けるサポートラインで切り返して再度上値を追いかけるシナリオを予想します。
その後、再び152円付近にめがけて上昇し、高値を超えるならこのタイミングが一番濃厚ではないかなと経験上そう考えます。
フィボナッチもぴったり38.2%押しと重なりますし、条件が重なっています。
ですので、このポイントでの押し目買いは戦略的にありではないでしょうか。
なお、現在のレート水準となる151円台前半でショートトレードを狙うプレイヤーは少ないと考えます。
やはり152円手前からの戻り売りから入ってくるでしょう。
現状の中途半端なプライスで売ってくる人口が少ないのではと予想していますので、意外にも簡単に152円近辺までは上昇しやすいと考えます。
よって、先に高値近辺まで上昇した後、反落を意識するほうが良いでしょう。
現状の高値から押し目買いを狙うより、先に高値をつけたことを確認した上での押し目買いトレードが有効なように感じます。
今晩のFOMC前後の値動き予想を含めてこのような戦略でトレードを行う予定です。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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